2011年12月5日月曜日

学会の動き(神奈川県内科医学会)

「学会の動き(神奈川県内科医学会)」学術1部長 岡 正直
【第36回臨床医学研修講座報告】
 第36回臨床医学研修講座が2011年9月10日(土)に平塚プレジールにて東海大学担当で開催されました。当講座は大学の進んだ医療を開業医が学ぶ機会を作る目的で始まったものです。今回も4人の演者より最新の知識を学ぶことができました。
1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直先生
 COPDは可逆性の少ない進行性の気流制限を特徴とし、予防と治療が可能な疾患である。日本のCOPDの死亡率はこの30年間に約3倍に増加し、死因では第10位となった。米国ではすでに死亡率が第4位となり、全世界では2020年に社会的経済的負担の面でCOPDが第5位の疾患となることが予想されている。日本におけるCOPDの有病率は70歳以上では17.4%と非常に高く、その90%が診断されていない。画像上は、胸部単純X線および胸部CTで気腫性病変が有意に認められる気腫型COPD(肺気腫病変有意型)と気腫性病変がないか微細に留まる非気腫型COPD(末梢気道病変有意型)に分けられる。治療と管理は、重度に応じて、危険因子の除去、複数の気管支拡張薬、ステロイドの吸入、在宅酸素療法が主体となる。COPDの発症、重症化の防止のためには、個人の禁煙のみでなく、社会全体のたばこ消費量を低減することが重要である。
2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔先生
 骨髄異形成症候群(MDS)は汎血球減少を3系統の骨髄血液細胞の形態異常を主徴とする疾患で、高齢者で発生頻度が増加する。我が国でも国民の高齢化とともに増加傾向にある。日常診療の中でも高齢者の原因不明の貧血では、MDSを鑑別疾患として考慮することが重要である。一方、MDSに対する治療法は確立されたものがなく、依然として輸血などの保存的療法が中心であり、有効な治療法の開発が望まれている。最近国内でも使用することができるようになった5-アザシチジンは世界で初めて第Ⅲ相臨床試験で治療効果の認められた薬剤であり、今後MDSの治療薬として期待されている。さらに、レナリドマイドはMDSの一部の症例に有用性が認められている。
3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均先生
 パーキンソン病治療ガイドラインは2002年に初版が発表された。その後9年が経ち、この間にドパミンアゴニストとしてプラミペキソールとロピニロールが、カテコールー0ーメチル基転移酵素(COMT)阻害薬としてエンタカポンが、新しい抗パーキンソン病治療薬としてゾニサミドの使用が可能になった。一方、ドパミンアゴニストの副作用として心臓弁膜症や突発的睡眠が注目され、その使用法については日本神経学会から「使用上の注意」も出された。近年、深部脳刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)の長期的な効果も報告され、その有効性が広く認識されるようになってきた。また、睡眠・覚醒障害、うつ、アパシー、疲労、幻覚・妄想、認知症、自律神経症状などの非運動症状に対する治療の必要性も論議されるようになった。このような状況のなか、今年4月に9年ぶりに治療ガイドラインが改訂された。
4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉先生
 C型慢性肝炎からの肝癌の撲滅にはインターフェロン治療が必須である。現在の世界的標準治療であるリバビリンとペグインターフェロン併用療法によりC型慢性肝炎の治癒率は飛躍的に向上した。最近ではIL28Bやcore遺伝子の変異を調べインターフェロン治療の効きやすさを治療前に予測することができる。今後まもなく導入される治療法にはプロテアーゼインヒビターとリバビリン、ペグインターフェロンの3者併用療法があり、その治療効果はさらにめざましいが、副作用について注意する点がある。これからの数年の間に、画期的な新薬が次々と登場することで、C型慢性肝炎はほぼ完治可能な疾患となることが期待されている。
【平成23年秋季学術大会報告】
 平成23年秋季学術大会が2011年11月19日(土)16時より18時30分まで、京浜急行横須賀中央駅前の横須賀セントラルホテル4階「ダイヤモンド」にて開催されました。
 秋季学術大会は高齢者医療に関する話題で企画されています。以前この会は横浜市内で開催されておりましたが、横浜以外の県内各地域で開催したいとの声を受けて、2010年より持ち回りで県内各地で開催することになりました。昨年(2010年11月20日)は藤沢市内科医会主管で「高齢者の脳と心臓をどう守るか」というテーマのもと多くの先生方の参加をいただきました。
 今回は横須賀内科医会の主管で「動脈硬化進展阻止を目指した高血圧・糖尿病治療戦略」のテーマのもと、神奈川県内科医学会副会長の沼田裕一先生が座長をされる講演1「最先端の降圧療法ー新ガイドラインに向けてー」を、愛媛大学大学院病態情報内科学教授 檜垣實男先生にご講演いただきました。引き続き横須賀内科医会幹事の工藤澄彦先生が座長をされる講演2「2型糖尿病の外来診療最前線」を、順天堂大学大学院(文部科学省事業)スポートロジーセンターセンター長 河盛隆造先生にご講演いただきました。以下に講演の簡単な内容を記します。
 講演1「最先端の降圧療法ー新ガイドラインに向けてー」
 わが国の高血圧患者は増加しており、4000万人を超えていると推定される。これは肥満者の増加と重なっており、日本の高血圧は主として肥満により発症していると考えられる。その多くは病識がなく、治療されていない患者が多い。近年男性と高年女性の肥満傾向が目立つが、若年女性のやせ傾向や喫煙率の上昇も問題である。低栄養状態や喫煙する妊婦の胎児にはepigeneticな遺伝子変化がおこり、飢餓に適応できるよう、小さな心筋、小さな膵臓、小さな腎臓などをもって生まれ、これは生涯変わることはないため、飽食や高食塩食などの環境の中では容易に高血圧や糖尿病を発症することになるのである。肥満に加えて食塩の過剰摂取も重大な問題である。日本人は世界一の食塩摂取量(11g/日)であり、推奨される6g/日未満を大きく上回っている。減塩を達成するためには個人の努力も必要だが、社会全体での取り組みがなされる必要がある。高血圧の治療においてARB(アンギオテンシン受容体阻害薬)がCCB(カルシウムチャネル阻害薬)よりも選ばれるのは、降圧効果以外の代謝改善や臓器保護作用があるからである。しかし単剤では降圧が不十分となることが多く、CCBや利尿薬との併用が必要となる。その際、薬の数が増えると服薬アドヒアランスが低下するため、配合錠の使用による工夫も有用である。現在の高血圧治療ガイドラインにおける課題をいくつか指摘し、次の新しいガイドラインに盛り込まれるであろう内容を予想した。最後に新しい高血圧の治療法として、腎動脈アブレーションの紹介を行った。
 講演2「2型糖尿病の外来診療最前線」
 2型糖尿病の治療目標は脳卒中や心筋梗塞の発症予防にある。脳卒中や急性冠症候群で治療を受けた人の内、正常血糖応答の人は20%に過ぎず、背景には耐糖能異常による動脈硬化が大きく関与している。頸動脈IMT(内膜中膜複合体肥厚:intimal plus medial complex thickness)は動脈硬化の状態を簡便に知りうるよい検査方法である。糖尿病の人はIMTの肥厚が、そうでない人の3-4倍の速さで進行する。糖尿病以前の高インスリン血症(インスリン抵抗性)の人も同様な速さで動脈硬化が進行するので、早い段階での治療介入が重要である。現在の段階的な治療アプローチでは、脳卒中や心筋梗塞の発症予防を達成するのは困難である。高血糖が続くことによる酸化ストレスが膵β細胞の機能低下をおこし、その結果としてのインスリン分泌低下が、膵α細胞のインスリンレセプタを介するグルカゴン分泌不全をきたすため、糖尿病においては高血糖と同時に低血糖も起こしやすくなる。また過剰なインスリン分泌が膵α細胞のインスリンレセプタ異常をきたす。糖尿病においてはインスリンのみならずグルカゴンの分泌異常も伴っており、この二つのホルモン異常の相関が糖尿病の病態の理解には重要である。食後における肝臓の糖取り込みは大きな意味をもつ。食後に肝臓が糖を取り込まないことにより、食後高血糖がおこり、これが膵β細胞機能低下をおこし、そのため肝臓の糖取り込みが低下するという悪循環となり糖尿病が進行する。よって糖尿病の治療のためには、食後に門脈を介してブドウ糖とともにインスリンとグルカゴンがしっかり肝臓に流れ込むようにすることである。DPP4は悪玉脂肪細胞から分泌される悪玉アディポサイトカインであることが最近わかってきた。DPP4阻害薬の登場は糖尿病治療に新しい道を開いた。若い患者にDPP4阻害薬を使うことによって膵β細胞が復活する可能性があるが、高年齢ではあまり期待できない。よって早い段階から多くの薬剤を併用しながら治療を開始することが重要である。近年いくつもの糖尿病治療薬が登場したが、αGIは肝臓へのブドウ糖の流入を減らす効果があり、グリニドやDPP4阻害薬は門脈を介する肝臓への素早いインスリン供給を、メトホルミンやピオグリタゾンやDPP4阻害薬は肝臓でのインスリンの働きを高める効果がある。αGIとDPP4阻害薬の併用は好ましい組み合わせである。最近ヨーロッパでピオグリタゾンの膀胱癌発症のリスクが話題となったが、そもそも糖尿病であることが多くの癌の発癌リスクを高めており、あまり問題とすべきではないと思われる。
 当日は非常な悪天候にもかかわらず、多くの参加者による熱心な討議が行われ、明日からの臨床にとても役立つ講演会だったと思います。
【平成24年新年学術大会予告】
 平成24年新年学術大会が、2012年1月19日(木)18時45分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催されます。テーマは「喘息死ゼロへの挑戦」です。
 呼吸器疾患対策委員会副委員長の小野容明先生が座長をされる基調講演「患者吸入指導のコツと吸入デバイス操作法のピットホール」は、東濃中央クリニック院長 大林浩幸先生にお話しいただく予定です。また、呼吸器疾患対策委員会委員長の西川正憲先生が座長をされる特別講演「喘息治療のup to date」は、杏林大学呼吸器内科主任教授 滝澤始先生にお話しいただく予定です。終了後、情報交換会の場を設けております。なお本講演会は日本医師会生涯教育講座に指定されております。
 新年学術大会は2つの講演が互いに関係する分野の話となるよう企画され、テーマの内容について深く掘り下げた理解が得られるまたとない絶好のチャンスです。
【第75回集談会予告】
 第75回集談会が2012年2月18日(土)15時から18時まで小田急本線本厚木駅北口より徒歩5分のレンブラントホテル厚木(もとロワジールホテル)にて厚木内科医会の主管で開催される予定です。多くの演題の発表と活発なディスカッションが期待されます。17時からの特別講演は「腎障害を伴う高血圧治療」を埼玉医科大学腎臓内科教授の鈴木洋道先生にお話しいただく予定です。一般演題と特別講演の進行と並行して、別室にて頸動脈エコー、血圧脈波検査、骨塩定量を希望者に行う予定です。休憩室ではコーヒーやスナックの準備もございます。
 厚木はハーモニカの聖地と言われています。18時からの懇親会ではハーモニカの演奏と、厚木内科医会幹事の今岡千栄美先生によるオペラ歌唱のご披露も頂戴する予定です。是非多くの先生方のご参加をお願い申し上げます。
【第82回定時総会時学術講演会予告】
 第82回定時総会が、平成24年5月19日(土)午後に、神奈川県総合医療会館にて開催され、引き続き定時総会時学術講演会が行われる予定です。
 従来、定時総会においては各事業委員会の活動報告や2月の集談会での優秀演題2題の発表を行い、その後の学術講演会では最新の医療に関する特別講演を拝聴することになっておりました。その内容が極めて充実しているがゆえに、長時間の拘束時間が参加者の負担となっていたことも事実です。
 来る第82回の定時総会および定時総会時学術講演会からは、2つの大きな変更が行われることになりました。
 第1点は、今期より学術Ⅱの部会の事業委員会から「禁煙分煙推進委員会」と「ジェネリック問題対策委員会」を新設の社会公益部会の事業委員会として分離させたことに伴い、社会公益部会の事業委員会の活動報告を秋季学術大会に移動し、また集談会の優秀演題の発表も秋季学術大会に移動することにより、全体の時間の短縮を図ることにしました。
 第2点は、総会および総会時講演会の企画運営に共催メーカーの関与をなくし、100パーセント神奈川県内科医学会による開催としたことです。これによって、共催メーカーの利害に配慮する必要もなく、会員の皆様が本当に聞きたいと思う講演テーマを自由に企画できるというメリットが生まれました。これからは今まで以上に多くの先生方の声をお聴きして、魅力的なテーマを企画できるものと期待しています。現在、「医事紛争問題」をテーマに企画を進行中です。

2011年11月27日日曜日

肝機能異常(ALTまたはGPT高値)を放置していませんか?

肝機能異常(ALTまたはGPT高値)を放置していませんか?
定期健康診断や医療機関での血液検査で、肝機能異常(ALTまたはGPT高値)を指摘されていませんか?
「たぶんお酒の飲みすぎではないか」と勝手に思い込んで、何年も放置していませんか?
 上のグラフに示すように、わが国では肝臓病の原因としてアルコールの占める割合は低く、80%は肝炎ウイルスによるものです。
 肝炎ウイルスによる慢性肝炎をそのまま何年も放置すると、肝臓の破壊がすすんで硬くなり、肝硬変になります。
 肝硬変になると、年間8%の高い率で肝がんが発生したり、生命維持に必要な働きがだめになってしまう肝不全になったりして死亡することもあります。
 肝がんによる死亡者数は増え続けており、年間3万人を超える人が命を失っています。
 ALTまたはGPTの数値がいつも30を超えている人は、何らかの肝臓病が潜んでいる可能性が高いので、必ず肝炎ウイルスに感染していないかを調べる検査(HBs抗原やHCV抗体)を受けてください。
 その結果感染が疑われる場合は、一刻もはやく肝臓専門医を受診するようにしてください。

ALT(GPT)とは
 肝細胞に多く含まれる酵素で、肝細胞の壊れ具合の目安となります。肝炎ウイルスなどが原因で肝臓に炎症がおこると、肝細胞が壊されて、この酵素が血液中に流れ出してきます。基準値(正常値)は医療機関によって多少異なりますが、33-40以下に設定されています。しかし本当に正常の人は30以下です。
(岡内科クリニック院長 岡 正直)

第4回 情報システム事業部会 2011 11 22


4回 情報システム事業部会

日 時:平成231122日(火) 午後730分 会 場:横浜市医師会会議室

議題
1)日本医師会医療情報システム協議会開催について(資料1
)ORCA説明会について (資料2
3)各区IT研修補助事業について(資料3
4)その他
 ・医療機関ホームページにおける広告について(資料4
「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針」(医療広告ガイドライン)に関するQ&A(事集)
 ・患者紹介状送信システムについて(資料5
 ・次回開催予定
部会委員会合同懇談会  11月29日(火)午後700分~ 会場:キャメロットジャパン
第5回情報システム事業部会(ORCA説明会として開催予定)
  平成24年1月24日(火)午後730分~ 会場:横浜市医師会議室

資料1

 211日(土)

  シンポジウム「医師会事務局の災害時対応は大丈夫か?」

  シンポジウム「ORCAプロジェクトについて」

 212日(日)

  シンポジウム「東日本大震災の情報システムはどうだったか」

  シンポジウム「レセプト情報電子化による利用の功罪―光と影」



資料2

横浜市医師会日標準レセプトソフ( ORCA )説明会プログラム (案)

  日時:平成24 年1月日(火)午後7時 30分 から

  (展示会は、午後6時3 0分から午後9時00)

  会場:横浜市健康福祉総合センター6F(展示6 F横浜市医師会フロア)

  司会:横浜市医師常任理事 根上 茂治

    18 30 受付開始 19 30 開始予定

  講演: 調整中 日医総研 主任研究員 秋元 宏 先生 (30 分)

  講演:大手電子カルテから ORCA 連動電子カルテへの移行について(仮)

      メディキャスト株式会社 メディプラザ統括マネージャ大西 大輔 氏(2 0分)

  質疑応答 (10分)

展示説明会(午後630分~午後900分)場所:6F横浜市医師会フロア

  出展事業所 サンシステム 三栄メディシス IDK システムロード シィ・エム・エス



資料3

IT研修経費補助について

《目的》

会員へのIT化推進を目的とし、区医師会が所属会員を対象に実施したパソコン研修会、日レセ講習会、会員相互の情報伝達の電子化、医療情報の電子化などの研修に対して経費補助を行う。

《補助対象経費》

補助の対象となる経費は区医師会が主催したIT化推進に係る研修会経費(会場費、受講料、テキスト代、講師謝金、通信運搬費、機器借り上げ料等)とする。

飲食や機器購入に係る経費は対象外。

《補助額》

補助額は、各区補助対象経費について1区当たり100,000円を限度として交付し、研修会経費が100,000円を超えた場合の差額は、区医師会で負担するものとする。

《補助金の交付方法》

補助金は、年度末に区医師会指定の口座に振込む。

《実施報告》

区医師会は、「IT研修補助に係る報告書」(参加者名簿、領収書コピー添付)を年度末に提出する。



資料4

ホームページは広告に位置付けず  厚労省、自由診療規制はGL

  201111418:41

厚生労働省の「医療情報の提供のあり方等に関する検討会」(座長=長谷川敏彦。日本

医科大医療管理学教室主任教授)4日の会合で、医療機関のホームページの位置付けについて審議し、引き続き医療法上の「広告」とは位置付けず、厚労省主導で自由診療分野を対象としたガイドライン(GL)を作成した上で関係団体などが自主的に取り組むとの方向で意見を集約した。厚労省は、引き続き議論を進めた上で年度末に報告書を取りまとめる考え。

医療法では、ポジティブリスト(包括規定方式)で認めている広告可能事項を除いて、医療広告を禁ている。20073月に厚労省が示した医療広告のGL(医政局長通)では▽患者の受診を誘引する意図(誘因)▽ 医業・歯科医業の提供者名か病院。診療所名が特定できる(特定)▽ 一般人が認知できる(認知)一の3要件をもつて医療広告としている。医療機関のホームページについてはこれまで、患者が自発的にインタネットを利用して検索・閲覧するため、誘因性がないとして情報提供や広報として扱われてきた。ただ、前回の会合では「ホームページの認性が高まる中で、広告ではないという整理は難しい」「社会通念上は広告だろう」との意見が出ていた。

事務局の医政局総務課はこの日の会合で、ホームページの位置付けについて▽医療法上の広告として規制する(1)▽個別に3要件を当てはめる(2)▽ 「広告」とはみな

さずに、新たなGLに基づいて関係団体などが自主規制する(3)▽ 広告とはみなさずに、景品表示法や不正競争防止法での規制を円滑に適用できるよう、虚偽や誇大な表示などについて明確化する(4)一の4案を示した。出席委員の多くが案3を支持したことを受けて、事務局は案3を基に虚偽・誇大表示の基準を明確化(4)し、実効性がない場合には個別に要件を見極めて規制の可否を決める(2)方向を示した。

厚労省は、自由診療のホームページに最低限記載すべき具体的な内容例として▽内容や通常必要となる治療内容・経費を分かりやすく記載し、リスクや副作用などの情報も併記する▽自由診療の限定的な成功事例・効果を強調しない―などをGLの中に盛り込考えを示した。また「キヤンペーン中」といつた価格の強調や「無痛治療」「絶対安全な手術」といつた非科学的表現、「日本一」「No.1」「最高」などの優秀性を強調する表現などについても使用しないよう規定する考えだ。

会合では、美容医療サービスの広告をめぐつて国民生活センターに年間746(09)の相談が寄せられていることも報告された。



資料5

システム概要 想定されるシステムの利用形態

紹介元医療機関

紹介状仲介システム ID PASS

 ①パソコンからログインし、必要事項を選択、記入する。

仲介WEBシステム(クラウド側)

紹介状仲介システム 医療機関選択 診療科選択 ・ ・

  ②PDFした紹介状を システムからメール送信

eFax 外部サービス (メールをFAXに変換するサービス)

紹介先医療機関

 ③入力された紹介状がFAXにて紹介先に届く。

紹介元医療機関

 ④作成された紹介状を紹介元でも出力できる。 (管理および患者に手渡すため)



当システムを実現するにあたり以下の情報が必要と考えております。

紹介元医療機関の基本情報

 -医療機関名称

 -診療科

 -担当医 等

紹介先医療機関の基本情報

 -医療機関名称

 -診療科

 -担当医

  -ファックス番号 等

「紹介先医療機関」はこのシステムを操作することは想定していません。(紹介状はFAXにて受領するため)

「紹介元医療機関」と「紹介先医療機関」が完全に同一であればデータベースは1つでいいですが、双方が異なる場合はそれぞれにデータベースを用意する必要があります。

生成された紹介状をシステム側に履歴としては残さないことを想定しています(個人情報を蓄えてしまうため)

このシステムを利用する「紹介元医療機関」は一機関につき1つのID、パスワードを付与します。

(担当医ごとにID,パスワードは付与しません。ID管理が煩雑になるため)

システム管理側でできることは以下の機能を想定しています。

-医療機関(紹介元、紹介先)の基本情報の登録、修正、削除

-「紹介元医療機関」に対するID,パスワードの付与

-利用状況の確認(どの医療機関がどこにどれくらい紹介状を送っているかの履歴のみ)



WEBシステム

-ブラウザから操作できる入力フォーム

-医療機関(紹介元、紹介先)の基本情報を格納するデータベース

-ID、パスワードの管理機能

-医療機関の登録、追加、削除する管理機能

-生成された紹介状の送付履歴を管理するデータベース(紹介状そのものは管理しない)

-生成されたデータをメール送信する機能



サーバ (クラウド)

-WEBサーバ

-DBサーバ

-メール送信サーバ



ファックス送信サービス

-システムから送信されたメールをファックスに変換して送付するサービス

-ここではj2 Global Japan 有限会社 が提供している「eFax」を想定しています。

- こちらは別途契約が必要になります。


2011年11月20日日曜日

「2型糖尿病の外来診療最前線」 順天堂大学大学院(文部科学省事業)スポートロジーセンターセンター長 河盛隆造

講演2「2型糖尿病の外来診療最前線」
 2型糖尿病の治療目標は脳卒中や心筋梗塞の発症予防にある。脳卒中や急性冠症候群で治療を受けた人の内、正常血糖応答の人は20%に過ぎず、背景には耐糖能異常による動脈硬化が大きく関与している。頸動脈IMT(内膜中膜複合体肥厚:intimal plus medial complex thickness)は動脈硬化の状態を簡便に知りうるよい検査方法である。糖尿病の人はIMTの肥厚が、そうでない人の3-4倍の速さで進行する。糖尿病以前の高インスリン血症(インスリン抵抗性)の人も同様な速さで動脈硬化が進行するので、早い段階での治療介入が重要である。現在の段階的な治療アプローチでは、脳卒中や心筋梗塞の発症予防を達成するのは困難である。高血糖が続くことによる酸化ストレスが膵β細胞の機能低下をおこし、その結果としてのインスリン分泌低下が、膵α細胞のインスリンレセプタを介するグルカゴン分泌不全をきたすため、糖尿病においては高血糖と同時に低血糖も起こしやすくなる。また過剰なインスリン分泌が膵α細胞のインスリンレセプタ異常をきたす。糖尿病においてはインスリンのみならずグルカゴンの分泌異常も伴っており、この二つのホルモン異常の相関が糖尿病の病態の理解には重要である。食後における肝臓の糖取り込みは大きな意味をもつ。食後に肝臓が糖を取り込まないことにより、食後高血糖がおこり、これが膵β細胞機能低下をおこし、そのため肝臓の糖取り込みが低下するという悪循環となり糖尿病が進行する。よって糖尿病の治療のためには、食後に門脈を介してブドウ糖とともにインスリンとグルカゴンがしっかり肝臓に流れ込むようにすることである。DPP4は悪玉脂肪細胞から分泌される悪玉アディポサイトカインであることが最近わかってきた。DPP4阻害薬の登場は糖尿病治療に新しい道を開いた。若い患者にDPP4阻害薬を使うことによって膵β細胞が復活する可能性があるが、高年齢ではあまり期待できない。よって早い段階から多くの薬剤を併用しながら治療を開始することが重要である。近年いくつもの糖尿病治療薬が登場したが、αGIは肝臓へのブドウ糖の流入を減らす効果があり、グリニドやDPP4阻害薬は門脈を介する肝臓への素早いインスリン供給を、メトホルミンやピオグリタゾンやDPP4阻害薬は肝臓でのインスリンの働きを高める効果がある。αGIとDPP4阻害薬の併用は好ましい組み合わせである。最近ヨーロッパでピオグリタゾンの膀胱癌発症のリスクが話題となったが、そもそも糖尿病であることが多くの癌の発癌リスクを高めており、あまり問題とすべきではないと思われる。

「最先端の降圧療法ー新ガイドラインに向けてー」 愛媛大学大学院病態情報内科学教授 檜垣實男

講演1「最先端の降圧療法ー新ガイドラインに向けてー」
 わが国の高血圧患者は増加しており、4000万人を超えていると推定される。これは肥満者の増加と重なっており、日本の高血圧は主として肥満により発症していると考えられる。その多くは病識がなく、治療されていない患者が多い。近年男性と高年女性の肥満傾向が目立つが、若年女性のやせ傾向や喫煙率の上昇も問題である。低栄養状態や喫煙する妊婦の胎児にはepigeneticな遺伝子変化がおこり、飢餓に適応できるよう、小さな心筋、小さな膵臓、小さな腎臓などをもって生まれ、これは生涯変わることはないため、飽食や高食塩食などの環境の中では容易に高血圧や糖尿病を発症することになるのである。肥満に加えて食塩の過剰摂取も重大な問題である。日本人は世界一の食塩摂取量(11g/日)であり、推奨される6g/日未満を大きく上回っている。減塩を達成するためには個人の努力も必要だが、社会全体での取り組みがなされる必要がある。高血圧の治療においてARB(アンギオテンシン受容体阻害薬)がCCB(カルシウムチャネル阻害薬)よりも選ばれるのは、降圧効果以外の代謝改善や臓器保護作用があるからである。しかし単剤では降圧が不十分となることが多く、CCBや利尿薬との併用が必要となる。その際、薬の数が増えると服薬アドヒアランスが低下するため、配合錠の使用による工夫も有用である。現在の高血圧治療ガイドラインにおける課題をいくつか指摘し、次の新しいガイドラインに盛り込まれるであろう内容を予想した。最後に新しい高血圧の治療法として、腎動脈アブレーションの紹介を行った。

学会の動き(神奈川県内科医学会)

「学会の動き(神奈川県内科医学会)」学術1部長 岡 正直

【第36回臨床医学研修講座報告】
 第36回臨床医学研修講座が2011年9月10日(土)に平塚プレジールにて東海大学担当で開催されました。当講座は大学の進んだ医療を開業医が学ぶ機会を作る目的で始まったものです。今回も4人の演者より最新の知識を学ぶことができました。
1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直先生
 COPDは可逆性の少ない進行性の気流制限を特徴とし、予防と治療が可能な疾患である。日本のCOPDの死亡率はこの30年間に約3倍に増加し、死因では第10位となった。米国ではすでに死亡率が第4位となり、全世界では2020年に社会的経済的負担の面でCOPDが第5位の疾患となることが予想されている。日本におけるCOPDの有病率は70歳以上では17.4%と非常に高く、その90%が診断されていない。画像上は、胸部単純X線および胸部CTで気腫性病変が有意に認められる気腫型COPD(肺気腫病変有意型)と気腫性病変がないか微細に留まる非気腫型COPD(末梢気道病変有意型)に分けられる。治療と管理は、重度に応じて、危険因子の除去、複数の気管支拡張薬、ステロイドの吸入、在宅酸素療法が主体となる。COPDの発症、重症化の防止のためには、個人の禁煙のみでなく、社会全体のたばこ消費量を低減することが重要である。
2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔先生
 骨髄異形成症候群(MDS)は汎血球減少を3系統の骨髄血液細胞の形態異常を主徴とする疾患で、高齢者で発生頻度が増加する。我が国でも国民の高齢化とともに増加傾向にある。日常診療の中でも高齢者の原因不明の貧血では、MDSを鑑別疾患として考慮することが重要である。一方、MDSに対する治療法は確立されたものがなく、依然として輸血などの保存的療法が中心であり、有効な治療法の開発が望まれている。最近国内でも使用することができるようになった5-アザシチジンは世界で初めて第Ⅲ相臨床試験で治療効果の認められた薬剤であり、今後MDSの治療薬として期待されている。さらに、レナリドマイドはMDSの一部の症例に有用性が認められている。
3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均先生
 パーキンソン病治療ガイドラインは2002年に初版が発表された。その後9年が経ち、この間にドパミンアゴニストとしてプラミペキソールとロピニロールが、カテコールー0ーメチル基転移酵素(COMT)阻害薬としてエンタカポンが、新しい抗パーキンソン病治療薬としてゾニサミドの使用が可能になった。一方、ドパミンアゴニストの副作用として心臓弁膜症や突発的睡眠が注目され、その使用法については日本神経学会から「使用上の注意」も出された。近年、深部脳刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)の長期的な効果も報告され、その有効性が広く認識されるようになってきた。また、睡眠・覚醒障害、うつ、アパシー、疲労、幻覚・妄想、認知症、自律神経症状などの非運動症状に対する治療の必要性も論議されるようになった。このような状況のなか、今年4月に9年ぶりに治療ガイドラインが改訂された。
4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉先生
 C型慢性肝炎からの肝癌の撲滅にはインターフェロン治療が必須である。現在の世界的標準治療であるリバビリンとペグインターフェロン併用療法によりC型慢性肝炎の治癒率は飛躍的に向上した。最近ではIL28Bやcore遺伝子の変異を調べインターフェロン治療の効きやすさを治療前に予測することができる。今後まもなく導入される治療法にはプロテアーゼインヒビターとリバビリン、ペグインターフェロンの3者併用療法があり、その治療効果はさらにめざましいが、副作用について注意する点がある。これからの数年の間に、画期的な新薬が次々と登場することで、C型慢性肝炎はほぼ完治可能な疾患となることが期待されている。

【平成23年秋季学術大会報告】
 平成23年秋季学術大会が2011年11月19日(土)16時より18時30分まで、京浜急行横須賀中央駅前の横須賀セントラルホテル4階「ダイヤモンド」にて開催されました。
 秋季学術大会は高齢者医療に関する話題で企画されています。以前この会は横浜市内で開催されておりましたが、横浜以外の県内各地域で開催したいとの声を受けて、2010年より持ち回りで県内各地で開催することになりました。昨年(2010年11月20日)は藤沢市内科医会主管で「高齢者の脳と心臓をどう守るか」というテーマのもと多くの先生方の参加をいただきました。
 今回は横須賀内科医会の主管で「動脈硬化進展阻止を目指した高血圧・糖尿病治療戦略」のテーマのもと、神奈川県内科医学会副会長の沼田裕一先生が座長をされる講演1「最先端の降圧療法ー新ガイドラインに向けてー」を、愛媛大学大学院病態情報内科学教授 檜垣實男先生にご講演いただきました。引き続き横須賀内科医会幹事の工藤澄彦先生が座長をされる講演2「2型糖尿病の外来診療最前線」を、順天堂大学大学院(文部科学省事業)スポートロジーセンターセンター長 河盛隆造先生にご講演いただきました。以下に講演の簡単な内容を記します。
 講演1「最先端の降圧療法ー新ガイドラインに向けてー」
 わが国の高血圧患者は増加しており、4000万人を超えていると推定される。これは肥満者の増加と重なっており、日本の高血圧は主として肥満により発症していると考えられる。その多くは病識がなく、治療されていない患者が多い。近年男性と高年女性の肥満傾向が目立つが、若年女性のやせ傾向や喫煙率の上昇も問題である。低栄養状態や喫煙する妊婦の胎児にはepigeneticな遺伝子変化がおこり、飢餓に適応できるよう、小さな心筋、小さな膵臓、小さな腎臓などをもって生まれ、これは生涯変わることはないため、飽食や高食塩食などの環境の中では容易に高血圧や糖尿病を発症することになるのである。肥満に加えて食塩の過剰摂取も重大な問題である。日本人は世界一の食塩摂取量(11g/日)であり、推奨される6g/日未満を大きく上回っている。減塩を達成するためには個人の努力も必要だが、社会全体での取り組みがなされる必要がある。高血圧の治療においてARB(アンギオテンシン受容体阻害薬)がCCB(カルシウムチャネル阻害薬)よりも選ばれるのは、降圧効果以外の代謝改善や臓器保護作用があるからである。しかし単剤では降圧が不十分となることが多く、CCBや利尿薬との併用が必要となる。その際、薬の数が増えると服薬アドヒアランスが低下するため、配合錠の使用による工夫も有用である。現在の高血圧治療ガイドラインにおける課題をいくつか指摘し、次の新しいガイドラインに盛り込まれるであろう内容を予想した。最後に新しい高血圧の治療法として、腎動脈アブレーションの紹介を行った。
 講演2「2型糖尿病の外来診療最前線」
 2型糖尿病の治療目標は脳卒中や心筋梗塞の発症予防にある。脳卒中や急性冠症候群で治療を受けた人の内、正常血糖応答の人は20%に過ぎず、背景には耐糖能異常による動脈硬化が大きく関与している。頸動脈IMT(内膜中膜複合体肥厚:intimal plus medial complex thickness)は動脈硬化の状態を簡便に知りうるよい検査方法である。糖尿病の人はIMTの肥厚が、そうでない人の3-4倍の速さで進行する。糖尿病以前の高インスリン血症(インスリン抵抗性)の人も同様な速さで動脈硬化が進行するので、早い段階での治療介入が重要である。現在の段階的な治療アプローチでは、脳卒中や心筋梗塞の発症予防を達成するのは困難である。高血糖が続くことによる酸化ストレスが膵β細胞の機能低下をおこし、その結果としてのインスリン分泌低下が、膵α細胞のインスリンレセプタを介するグルカゴン分泌不全をきたすため、糖尿病においては高血糖と同時に低血糖も起こしやすくなる。また過剰なインスリン分泌が膵α細胞のインスリンレセプタ異常をきたす。糖尿病においてはインスリンのみならずグルカゴンの分泌異常も伴っており、この二つのホルモン異常の相関が糖尿病の病態の理解には重要である。食後における肝臓の糖取り込みは大きな意味をもつ。食後に肝臓が糖を取り込まないことにより、食後高血糖がおこり、これが膵β細胞機能低下をおこし、そのため肝臓の糖取り込みが低下するという悪循環となり糖尿病が進行する。よって糖尿病の治療のためには、食後に門脈を介してブドウ糖とともにインスリンとグルカゴンがしっかり肝臓に流れ込むようにすることである。DPP4は悪玉脂肪細胞から分泌される悪玉アディポサイトカインであることが最近わかってきた。DPP4阻害薬の登場は糖尿病治療に新しい道を開いた。若い患者にDPP4阻害薬を使うことによって膵β細胞が復活する可能性があるが、高年齢ではあまり期待できない。よって早い段階から多くの薬剤を併用しながら治療を開始することが重要である。近年いくつもの糖尿病治療薬が登場したが、αGIは肝臓へのブドウ糖の流入を減らす効果があり、グリニドやDPP4阻害薬は門脈を介する肝臓への素早いインスリン供給を、メトホルミンやピオグリタゾンやDPP4阻害薬は肝臓でのインスリンの働きを高める効果がある。αGIとDPP4阻害薬の併用は好ましい組み合わせである。最近ヨーロッパでピオグリタゾンの膀胱癌発症のリスクが話題となったが、そもそも糖尿病であることが多くの癌の発癌リスクを高めており、あまり問題とすべきではないと思われる。
 当日は非常な悪天候にもかかわらず、多くの参加者による熱心な討議が行われ、明日からの臨床にとても役立つ講演会だったと思います。

【平成24年新年学術大会予告】
 平成24年新年学術大会が、2012年1月19日(木)18時45分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催されます。テーマは「喘息死ゼロへの挑戦」です。 呼吸器疾患対策委員会副委員長の小野容明先生が座長をされる基調講演「患者吸入指導のコツと吸入デバイス操作法のピットホール」は、東濃中央クリニック院長 大林浩幸先生にお話しいただく予定です。また、呼吸器疾患対策委員会委員長の西川正憲先生が座長をされる特別講演「喘息治療のup to date」は、杏林大学呼吸器内科主任教授 滝澤始先生にお話しいただく予定です。終了後、情報交換会の場を設けております。なお本講演会は日本医師会生涯教育講座に指定されております。
 新年学術大会は2つの講演が互いに関係する分野の話となるよう企画され、テーマの内容について深く掘り下げた理解が得られるまたとない絶好のチャンスです。

【第75回集談会予告】
 第75回集談会が2012年2月18日(土)15時から19時まで小田急本線本厚木駅北口より徒歩5分のレンブラントホテル厚木(もとロワジールホテル)にて厚木内科医会の主管で開催される予定です。多くの演題の発表と活発なディスカッションが期待されます。特別講演は高血圧・腎疾患関連の話題について埼玉医科大学腎臓内科教授の鈴木洋道先生にお話しいただく予定です。

【第82回定時総会時学術講演会予告】
 第82回定時総会が、平成24年5月19日(土)午後に、神奈川県総合医療会館にて開催され、引き続き定時総会時学術講演会が行われる予定です。
 従来、定時総会においては各事業委員会の活動報告や2月の集談会での優秀演題2題の発表を行い、その後の学術講演会では最新の医療に関する特別講演を拝聴することになっておりました。その内容が極めて充実しているがゆえに、長時間の拘束時間が参加者の負担となっていたことも事実です。
 来る第82回の定時総会および定時総会時学術講演会からは、2つの大きな変更が行われることになりました。
 第1点は、今期より学術Ⅱの部会の事業委員会から「禁煙分煙推進委員会」と「ジェネリック問題対策委員会」を新設の社会公益部会の事業委員会として分離させたことに伴い、社会公益部会の事業委員会の活動報告を秋季学術大会に移動し、また集談会の優秀演題の発表も秋季学術大会に移動することにより、全体の時間の短縮を図ることにしました。
 第2点は、総会および総会時講演会の企画運営に共催メーカーの関与をなくし、100パーセント神奈川県内科医学会による開催としたことです。これによって、共催メーカーの利害に配慮する必要もなく、会員の皆様が本当に聞きたいと思う講演テーマを自由に企画できるというメリットが生まれました。これからは今まで以上に多くの先生方の声をお聴きして、魅力的なテーマを企画できるものと期待しています。現在、「医事紛争問題」をテーマに企画を進行中です。

2011年11月18日金曜日

学会の動き(神奈川県内科医学会)

「学会の動き(神奈川県内科医学会)」学術1部長 岡 正直
【第36回臨床医学研修講座報告】
 第36回臨床医学研修講座が2011年9月10(土)に平塚プレジールにて東海大学担当で開催されました。当講座は大学の進んだ医療を開業医が学ぶ機会を作る目的で始まったものです。今回も4人の演者より最新の知識を学ぶことができました。
1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直先生
 COPDは可逆性の少ない進行性の気流制限を特徴とし、予防と治療が可能な疾患である。日本のCOPDの死亡率はこの30年間に約3倍に増加し、死因では第10位となった。米国ではすでに死亡率が第4位となり、全世界では2020年に社会的経済的負担の面でCOPDが第5位の疾患となることが予想されている。日本におけるCOPDの有病率は70歳以上では17.4%と非常に高く、その90%が診断されていない。画像上は、胸部単純X線および胸部CTで気腫性病変が有意に認められる気腫型COPD(肺気腫病変有意型)と気腫性病変がないか微細に留まる非気腫型COPD(末梢気道病変有意型)に分けられる。治療と管理は、重度に応じて、危険因子の除去、複数の気管支拡張薬、ステロイドの吸入、在宅酸素療法が主体となる。COPDの発症、重症化の防止のためには、個人の禁煙のみでなく、社会全体のたばこ消費量を低減することが重要である。
2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔先生
 骨髄異形成症候群(MDS)は汎血球減少を3系統の骨髄血液細胞の形態異常を主張する疾患で、高齢者で発生頻度が増加する。我が国でも国民の高齢化とともに増加傾向にある。日常診療の中でも高齢者の原因不明の貧血では、MDSを鑑別疾患として考慮することが重要である。一方、MDSに対する治療法は確立されたものがなく、依然として輸血などの保存的療法が中心であり、有効な治療法の開発が望まれている。最近国内でも使用することができるようになった5-アザシチジンは世界で初めて第Ⅲ相臨床試験で治療効果の認められた薬剤であり、今後MDSの治療薬として期待されている。さらに、レナリドマイドはMDSの一部の症例に有用性が認められている。
3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均先生
 パーキンソン病治療ガイドラインは2002年に初版が発表された。その後9年が経ち、この間にドパミンアゴニストとしてプラミペキソールとロピニロールが、カテコールー0ーメチル基転移酵素(COMT)阻害薬としてエンタカポンが、新しい抗パーキンソン病治療薬としてゾニサミドの使用が可能になった。一方、ドパミンアゴニストの副作用として心臓弁膜症や突発的睡眠が注目され、その使用法については日本神経学会から「使用上の注意」も出された。近年、深部脳刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)の長期的な効果も報告され、その有効性が広く認識されるようになってきた。また、睡眠・覚醒障害、うつ、アパシー、疲労、幻覚・妄想、認知症、自律神経症状などの非運動症状に対する治療の必要性も論議されるようになった。このような状況のなか、今年4月に9年ぶりに治療ガイドラインが改訂された。
4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉先生
 C型慢性肝炎からの肝癌の撲滅にはインターフェロン治療が必須である。現在の世界的標準治療であるリバビリンとペグインターフェロン併用療法によりC型慢性肝炎の治癒率は飛躍的に向上した。最近ではIL28Bやcore遺伝子の変異を調べインターフェロン治療の効きやすさを治療前に予測することができる。今後まもなく導入される治療法にはプロテアーゼインヒビターとリバビリン、ペグインターフェロンの3者併用療法があり、その治療効果はさらにめざましいが、副作用について注意する点がある。これからの数年の間に、画期的な新薬が次々と登場することで、C型慢性肝炎はほぼ完治可能な疾患となることが期待されている。

【平成23年秋季学術大会報告】
 平成23年秋季学術大会が2011年11月19日(土)16時より18時30分まで、京浜急行横須賀中央駅前の横須賀セントラルホテル4階「ダイヤモンド」にて開催されました。
 秋季学術大会は高齢者医療に関する話題で企画されています。以前この会は横浜市内で開催されておりましたが、横浜以外の県内各地域で開催したいとの声を受けて、2010年より持ち回りで県内各地で開催することになりました。昨年(2010年11月20日)は藤沢市内科医会主幹で「高齢者の脳と心臓をどう守るか」というテーマのもと多くの先生方の参加をいただきました。
 今回は横須賀内科医会の主管で「動脈硬化進展阻止を目指した高血圧・糖尿病治療戦略」のテーマのもと、神奈川県内科医学会副会長の沼田裕一先生が座長をされる講演1「最先端の降圧療法ー新ガイドラインに向けてー」を、愛媛大学大学院病態情報内科学教授 檜垣實男先生にご講演いただきました。引き続き横須賀内科医会幹事の工藤澄彦先生が座長をされる講演2「2型糖尿病の外来診療最前線」を、順天堂大学大学院(文部科学省事業)スポートロジーセンターセンター長 河盛隆造先生にご講演いただきました。

【平成24年新年学術大会予告】
 平成24年新年学術大会が、2012年1月19日(木)18時45分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催されます。テーマは「喘息死ゼロへの挑戦」です。 呼吸器疾患対策委員会副委員長の小野容明先生が座長をされる基調講演「患者吸入指導のコツと吸入デバイス操作法のピットホール」を、東濃中央クリニック院長 大林浩幸先生にお話しいただく予定です。また、呼吸器疾患対策委員会委員長の西川正憲先生が座長をされる特別講演「喘息治療のup to date」を、杏林大学呼吸器内科主任教授 滝澤始先生にお話しいただく予定です。終了後、情報交換会の場を設けております。なお本講演会は日本医師会生涯教育講座に指定されております。
 新年学術大会は2つの講演が互いに関係する分野の話となるよう企画され、テーマの内容について深く掘り下げた理解が得られるまたとない絶好のチャンスです。

【第75回集談会予告】
 第75回集談会が2012年2月18日(土)15時から19時まで小田急本線本厚木駅北口より徒歩5分のレンブラントホテル厚木(もとロワジールホテル)にて厚木内科医会の主管で開催される予定です。多くの演題の発表と活発なディスカッションが期待されます。特別講演は高血圧・腎疾患関連の話題について埼玉医科大学腎臓内科教授の鈴木洋道先生にお話しいただく予定です。

【第82回定時総会時学術講演会予告】
 第82回定時総会が、平成24年5月19日(土)午後に、神奈川県総合医療会館にて開催され、引き続き定時総会時学術講演会が行われる予定です。
 従来、定時総会においては各事業委員会の活動報告や2月の集談会での優秀演題2題の発表を行い、その後の学術講演会では最新の医療に関する特別講演を拝聴することになっておりました。その内容が極めて充実しているがゆえに、長時間の拘束時間が参加者の負担となっていたことも事実です。
 来る第82回の定時総会および定時総会時学術講演会からは、2つの大きな変更が行われることになりました。
 第1点は、今期より学術Ⅱの部会の事業委員会から「禁煙分煙推進委員会」と「ジェネリック問題対策委員会」を新設の社会公益部会の事業委員会として分離させたことに伴い、社会公益部会の事業委員会の活動報告を秋季学術大会に移動し、また集談会の優秀演題の発表も秋季学術大会に移動することにより、全体の時間の短縮をはかることにしました。
 第2点は、総会および総会時講演会の企画運営に共催メーカーの関与をなくし、100パーセント神奈川県内科医学会による開催としたことです。これによって、共催メーカーの利害に配慮する必要もなく、会員の皆様が本当に聞きたいと思う講演テーマを自由に企画できるというメリットが生まれました。これからは今まで以上に多くのの先生方の声を聴いて、魅力的なテーマを企画できるものと期待しています。現在、「医事紛争問題」をテーマに企画を進行中です。

2011年11月17日木曜日

学術1部会長あいさつ


「部会長・委員長あいさつ」 学術Ⅰ部会長 岡 正直
 神奈川県内科医学会の創設は19672月です。  第1回総会は1967219日に県医師会館で行われ、引き続き一般演題22題が発表されました。その翌年より総会は11月に行われ、会議の後一般演題と特別講演が行われるというスタイルが続きました。会の発展に伴って総会の開催も増え、1975年より5月に「定時総会」11月に「秋季学術総会」という形に変更されました。「定時総会時学術講演会」では最新の医療に関する特別講演を、また「秋季学術総会」では高齢者医療に関するものをテーマに企画されています。「秋季学術総会」は横浜市内で開催しておりましたが、横浜以外の県内各地区にて開催してもらいたいという要望がありましたので、20101120日には藤沢市内科医会の主管で藤沢市グランドホテル湘南で開催され、20111119日には横須賀内科医会の主管で横須賀セントラルホテルで開催されました。また2011年より名称も「秋季学術大会」と変更されました。
  神奈川県内科医学会創設翌年の19686月には、診療を中心とした地域内科医会相互の理解・連携に通じる「集談会」が発足し、県下5地区をまわりながら、2011年で74回を重ねています。初めのうちは年に2回「集談会」が行われていました。ここ数年は、参加数・演題数ともに増加しておりますが、さらに活発化する目的で、発表演題の中から2題の優秀演題を選定し、5月の定時総会時講演会で表彰するとともに講演をいただいております。2012年より優秀演題の講演を「秋季学術大会」に移動する予定です。「集談会」は会員の知識の向上のみならず、各地区の会員同士の交流をはかることも目的のひとつです。よって、各地区からの多くの参加と多くの演題の持ち寄りをいただいて、活発な議論ができれば幸いです。
  神奈川県内科医学会創設当初の1971年から1974年にかけて、以前からの横浜市立大学医学部に加えて、北里大学医学部、聖マリアンナ医科大学、東海大学医学部が相次いで県内に開設されたこともあり、当会員と大学との連携による生涯教育の機会の充実を目指し、「臨床医学研修講座」が19746月にスタートしました。その後4大学回り持ちで定期的に開催され、2011年で36回を重ねております。本会は大学と地元の地域内科医会の企画のもと、研修講座を担当する大学で開催されていましたが、大学のキャンパス内の会場へのアクセスの問題により、近年参加者数が伸び悩む傾向があったため、地域の主要な駅に近いアクセスのよい会場での開催に変更されました。2010918日には第5地区北里大学担当で相模大野駅「ホテルセンチュリー相模大野」にて、2011910日には第4地区東海大学担当で平塚駅前「平塚プレジール」にて開催されました。本会は、大学病院の先生方と医師会の先生方が直接話をする貴重な機会となります。病診連携の推進のためにも多くの先生方の積極的な参加が期待されます。
  1991117日より「新年学術大会」が開始されました。この講演会では、内容が互いに関係する2題の特別講演が行われ、テーマの内容について深い理解が得られるよう企画されています。20101月には一般演題として糖尿病対策委員会による糖尿病腎症の臨床アンケート調査の解析結果の報告に続いて、関連する内容の特別講演「糖尿病治療は変革するか?」を関西電力病院院長の清野裕先生にご講演いただきました。来る2012124日木曜日1845分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催予定の「新年学術大会」のテーマは「喘息死ゼロへの挑戦」です。基調講演「患者吸入指導のコツと吸入デバイス操作法のピットホール」を、東濃中央クリニック院長の大林浩幸先生に、特別講演「喘息治療のup to date」を、杏林大学呼吸器内科主任教授の滝澤始先生にお話しいただく予定です。
  以上で神奈川県内科医学会の主要な5つの講演会の歴史と内容について簡単に概観しました。もう一度まとめますと、5月の「定時総会時学術講演会」、9月の「臨床医学研修講座」、11月の「秋季学術大会」、1月の「新年学術大会」、2月の「集談会」です。
  多くの先達の先生がたのご尽力により発展をしてきた歴史ある5つの学術講演会のコントロールを、前学術Ⅰ部会長の伊藤正吾先生より引き継いで今期より務めることになりました。伊藤先生のあざやかな会の運営を、以前より感心して拝見しておりましたところへ突然に部会長の役をいただくこととなり、力不足は歴然としておりますが、今年度より12年間、多くの先生方のお力をお借りしながらがんばって務めさせていただきたいと存じます。なにとぞよろしくお願い申し上げます。

2011年11月16日水曜日

学会の動き(神奈川県内科医学会)

「学会の動き(神奈川県内科医学会)」学術1部長 岡 正直

【第36回臨床医学研修講座報告】
 第36回臨床医学研修講座が2011年9月10(土)に平塚プレジールにて東海大学担当で開催されました。当講座は大学の進んだ医療を開業医が学ぶ機会を作る目的で始まったものです。今回も4人の演者より最新の知識を学ぶことができました。
1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直先生
 COPDは可逆性の少ない進行性の気流制限を特徴とし、予防と治療が可能な疾患である。日本のCOPDの死亡率はこの30年間に約3倍に増加し、死因では第10位となった。米国ではすでに死亡率が第4位となり、全世界では2020年に社会的経済的負担の面でCOPDが第5位の疾患となることが予想されている。日本におけるCOPDの有病率は70歳以上では17.4%と非常に高く、その90%が診断されていない。画像上は、胸部単純X線および胸部CTで気腫性病変が有意に認められる気腫型COPD(肺気腫病変有意型)と気腫性病変がないか微細に留まる非気腫型COPD(末梢気道病変有意型)に分けられる。治療と管理は、重度に応じて、危険因子の除去、複数の気管支拡張薬、ステロイドの吸入、在宅酸素療法が主体となる。COPDの発症、重症化の防止のためには、個人の禁煙のみでなく、社会全体のたばこ消費量を低減することが重要である。
2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔先生
 骨髄異形成症候群(MDS)は汎血球減少を3系統の骨髄血液細胞の形態異常を主張する疾患で、高齢者で発生頻度が増加する。我が国でも国民の高齢化とともに増加傾向にある。日常診療の中でも高齢者の原因不明の貧血では、MDSを鑑別疾患として考慮することが重要である。一方、MDSに対する治療法は確立されたものがなく、依然として輸血などの保存的療法が中心であり、有効な治療法の開発が望まれている。最近国内でも使用することができるようになった5-アザシチジンは世界で初めて第Ⅲ相臨床試験で治療効果の認められた薬剤であり、今後MDSの治療薬として期待されている。さらに、レナリドマイドはMDSの一部の症例に有用性が認められている。
3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均先生
 パーキンソン病治療ガイドラインは2002年に初版が発表された。その後9年が経ち、この間にドパミンアゴニストとしてプラミペキソールとロピニロールが、カテコールー0ーメチル基転移酵素(COMT)阻害薬としてエンタカポンが、新しい抗パーキンソン病治療薬としてゾニサミドの使用が可能になった。一方、ドパミンアゴニストの副作用として心臓弁膜症や突発的睡眠が注目され、その使用法については日本神経学会から「使用上の注意」も出された。近年、深部脳刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)の長期的な効果も報告され、その有効性が広く認識されるようになってきた。また、睡眠・覚醒障害、うつ、アパシー、疲労、幻覚・妄想、認知症、自律神経症状などの非運動症状に対する治療の必要性も論議されるようになった。このような状況のなか、今年4月に9年ぶりに治療ガイドラインが改訂された。
4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉先生
 C型慢性肝炎からの肝癌の撲滅にはインターフェロン治療が必須である。現在の世界的標準治療であるリバビリンとペグインターフェロン併用療法によりC型慢性肝炎の治癒率は飛躍的に向上した。最近ではIL28Bやcore遺伝子の変異を調べインターフェロン治療の効きやすさを治療前に予測することができる。今後まもなく導入される治療法にはプロテアーゼインヒビターとリバビリン、ペグインターフェロンの3者併用療法があり、その治療効果はさらにめざましいが、副作用について注意する点がある。これからの数年の間に、画期的な新薬が次々と登場することで、C型慢性肝炎はほぼ完治可能な疾患となることが期待されている。

【平成23年秋季学術大会報告】
 平成23年秋季学術大会が2011年11月19日(土)16時より18時30分まで、京浜急行横須賀中央駅前の横須賀セントラルホテル4階「ダイヤモンド」にて開催されました。
 秋季学術大会は高齢者医療に関する話題で企画されています。以前この会は横浜市内で開催されておりましたが、横浜以外の県内各地域で開催したいとの声を受けて、2010年より持ち回りで県内各地で開催することになりました。昨年(2010年11月20日)は藤沢市内科医会主幹で「高齢者の脳と心臓をどう守るか」というテーマのもと多くの先生方の参加をいただきました。
 今回は横須賀内科医会の主管で「動脈硬化進展阻止を目指した高血圧・糖尿病治療戦略」のテーマのもと、神奈川県内科医学会副会長の沼田裕一先生が座長をされる講演1「最先端の降圧療法ー新ガイドラインに向けてー」を、愛媛大学大学院病態情報内科学教授 檜垣實男先生にご講演いただきました。引き続き横須賀内科医会幹事の工藤澄彦先生が座長をされる講演2「2型糖尿病の外来診療最前線」を、順天堂大学大学院(文部科学省事業)スポートロジーセンターセンター長 河盛隆造先生にご講演いただきました。

【平成24年新年学術大会予告】
 平成24年新年学術大会が、2012年1月24日木曜日18時45分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催されます。テーマは「喘息死ゼロへの挑戦」です。 呼吸器疾患対策委員会副委員長の小野容明先生が座長をされる基調講演「患者吸入指導のコツと吸入デバイス操作法のピットホール」を、東濃中央クリニック院長 大林浩幸先生にお話しいただく予定です。また、呼吸器疾患対策委員会委員長の西川正憲先生が座長をされる特別講演「喘息治療のup to date」を、杏林大学呼吸器内科主任教授 滝澤始先生にお話しいただく予定です。終了後、情報交換会の場を設けております。なお本講演会は日本医師会生涯教育講座に指定されております。
 新年学術大会は2つの講演が互いに関係する分野の話となるよう企画され、テーマの内容について深く掘り下げた理解が得られるまたとない絶好のチャンスです。

【第75回集談会予告】
 第75回集談会が2012年2月18日(土)14時から19時までレンブラントホテル厚木(もとロワジールホテル)にて厚木内科医会の主管で開催される予定です。多くの演題の発表と活発なディスカッションが期待されます。特別講演は高血圧・腎疾患関連の話題について予定されています。

【第82回定時総会時学術講演会予告】
   第82回定時総会が、平成24年5月19日土曜日午後に、神奈川県総合医療会館にて開催され、引き続き定時総会時学術講演会が行われる予定です。
 従来、定時総会においては各事業委員会の活動報告や2月の集談会での優秀演題2題の発表を行い、その後の学術講演会では最新の医療に関する特別講演を拝聴することになっておりました。その内容が極めて充実しているがゆえに、長時間の拘束時間が参加者の負担となっていたことも事実です。
 来る第82回の定時総会および定時総会時学術講演会からは、2つの大きな変更が行われることになりました。
 第1点は、今期より学術Ⅱの部会の事業委員会から「禁煙分煙推進委員会」と「ジェネリック問題対策委員会」を新設の社会公益部会の事業委員会として分離させたことに伴い、社会公益部会の事業委員会の活動報告を秋季学術大会に移動し、また集談会の優秀演題の発表も秋季学術大会に移動することにより、全体の時間の短縮をはかることにしました。
 第2点は、総会および総会時講演会の企画運営に共催メーカーの関与をなくし、100パーセント神奈川県内科医学会による開催としたことです。これによって、共催メーカーの利害に配慮する必要もなく、会員の皆様が本当に聞きたいと思う講演テーマを自由に企画できるというメリットが生まれました。これからは今まで以上に多くのの先生方の声を聴いて、魅力的なテーマを企画できるものと期待しています。現在、「医事紛争問題」をテーマに企画を進行中です。

2011年11月10日木曜日

「学会の動き(神奈川県内科医学会)」

「学会の動き(神奈川県内科医学会)」学術1部長 岡 正直
【第36回臨床医学研修講座報告】
 第36回臨床医学研修講座が2011年9月10(土)に平塚プレジールにて東海大学担当で開催されました。当講座は大学の進んだ医療を開業医が学ぶ機会を作る目的で始まったものです。今回も4人の演者より最新の知識を学ぶことができました。
1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直先生
 COPDは可逆性の少ない進行性の気流制限を特徴とし、予防と治療が可能な疾患である。日本のCOPDの死亡率はこの30年間に約3倍に増加し、死因では第10位となった。米国ではすでに死亡率が第4位となり、全世界では2020年に社会的経済的負担の面でCOPDが第5位の疾患となることが予想されている。日本におけるCOPDの有病率は70歳以上では17.4%と非常に高く、その90%が診断されていない。画像上は、胸部単純X線および胸部CTで気腫性病変が有意に認められる気腫型COPD(肺気腫病変有意型)と気腫性病変がないか微細に留まる非気腫型COPD(末梢気道病変有意型)に分けられる。治療と管理は、重度に応じて、危険因子の除去、複数の気管支拡張薬、ステロイドの吸入、在宅酸素療法が主体となる。COPDの発症、重症化の防止のためには、個人の禁煙のみでなく、社会全体のたばこ消費量を低減することが重要である。
2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔先生
 骨髄異形成症候群(MDS)は汎血球減少を3系統の骨髄血液細胞の形態異常を主張する疾患で、高齢者で発生頻度が増加する。我が国でも国民の高齢化とともに増加傾向にある。日常診療の中でも高齢者の原因不明の貧血では、MDSを鑑別疾患として考慮することが重要である。一方、MDSに対する治療法は確立されたものがなく、依然として輸血などの保存的療法が中心であり、有効な治療法の開発が望まれている。最近国内でも使用することができるようになった5-アザシチジンは世界で初めて第Ⅲ相臨床試験で治療効果の認められた薬剤であり、今後MDSの治療薬として期待されている。さらに、レナリドマイドはMDSの一部の症例に有用性が認められている。
3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均先生
 パーキンソン病治療ガイドラインは2002年に初版が発表された。その後9年が経ち、この間にドパミンアゴニストとしてプラミペキソールとロピニロールが、カテコールー0ーメチル基転移酵素(COMT)阻害薬としてエンタカポンが、新しい抗パーキンソン病治療薬としてゾニサミドの使用が可能になった。一方、ドパミンアゴニストの副作用として心臓弁膜症や突発的睡眠が注目され、その使用法については日本神経学会から「使用上の注意」も出された。近年、深部脳刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)の長期的な効果も報告され、その有効性が広く認識されるようになってきた。また、睡眠・覚醒障害、うつ、アパシー、疲労、幻覚・妄想、認知症、自律神経症状などの非運動症状に対する治療の必要性も論議されるようになった。このような状況のなか、今年4月に9年ぶりに治療ガイドラインが改訂された。
4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉先生
 C型慢性肝炎からの肝癌の撲滅にはインターフェロン治療が必須である。現在の世界的標準治療であるリバビリンとペグインターフェロン併用療法によりC型慢性肝炎の治癒率は飛躍的に向上した。最近ではIL28Bやcore遺伝子の変異を調べインターフェロン治療の効きやすさを治療前に予測することができる。今後まもなく導入される治療法にはプロテアーゼインヒビターとリバビリン、ペグインターフェロンの3者併用療法があり、その治療効果はさらにめざましいが、副作用について注意する点がある。これからの数年の間に、画期的な新薬が次々と登場することで、C型慢性肝炎はほぼ完治可能な疾患となることが期待されている。
【平成23年秋季学術大会報告】
【平成24年新年学術大会予告】
 平成24年新年学術大会が、1月24日木曜日18時45分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催されます。テーマは「喘息死ゼロへの挑戦」です。
 呼吸器疾患対策委員会副委員長の小野容明先生が座長をされる基調講演は、喘息患者の吸入指導に関する話題を、東濃中央クリニック院長 大林浩幸先生にお話しいただく予定です。また、呼吸器疾患対策委員会委員長の西川正憲先生が座長をされる特別講演は、気管支喘息に関する最前線の話題を、杏林大学呼吸器内科主任教授 滝澤始先生にお話しいただく予定です。終了後、情報交換会の場を設けております。なお本講演会は日本医師会生涯教育講座に指定されております。
 新年学術大会は2つの講演が互いに関係する分野の話となるよう企画され、テーマの内容について深く掘り下げた理解が得られるまたとない絶好のチャンスです。
【第75回集談会予告】
【第82回定時総会時学術講演会予告】
第82回定時総会が、平成24年5月19日土曜日午後に、神奈川県総合医療会館にて開催され、引き続き定時総会時学術講演会が行われる予定です。
 従来、定時総会においては各事業委員会の活動報告や2月の集談会での優秀演題2題の発表を行い、その後の学術講演会では最新の医療に関する特別講演を拝聴することになっておりました。その内容が極めて充実しているがゆえに、長時間の拘束時間が参加者の負担となっていたことも事実です。
 来る第82回の定時総会および定時総会時学術講演会からは、2つの大きな変更が行われることになりました。
 第1点は、今期より学術Ⅱの部会の事業委員会から「禁煙分煙推進委員会」と「ジェネリック問題対策委員会」を新設の社会公益部会の事業委員会として分離させたことに伴い、社会公益部会の事業委員会の活動報告を秋季学術大会に移動し、また集談会の優秀演題の発表も秋季学術大会に移動することにより、全体の時間の短縮をはかることにしました。
 第2点は、総会および総会時講演会の企画運営に共催メーカーの関与をなくし、100パーセント神奈川県内科医学会による開催としたことです。これによって、共催メーカーの利害に配慮する必要もなく、会員の皆様が本当に聞きたいと思う講演テーマを自由に企画できるというメリットが生まれました。これからは今まで以上に多くのの先生方の声を聴いて、魅力的なテーマを企画できるものと期待しています。現在、「医事紛争問題」をテーマに企画を進行中です。

2011年11月8日火曜日

「学会の動き(神奈川県内科医学会)」


「学会の動き(神奈川県内科医学会)」学術1部長 岡 正直
【第36回臨床医学研修講座報告】
担当 東海大学
2011年9月10日(土) 14:30- 平塚プレジールにて 共催 武田製薬

大学の進んだ医療を開業医が学ぶ機会を作る目的で始まった。

1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直
COPDは可逆性の少ない進行性の気流制限を特徴とし、予防と治療が可能な疾患である。日本のCOPDの死亡率はこの30年間に約3倍に増加し、死因では第10位となった
。米国ではすでに死亡率が第4位となり、全世界では2020年に社会的経済的負担の面でCOPDが第5位の疾患となることが予想されている。日本におけるCOPDの有病率は70歳以上では17.4%と非常に高く、その90%が診断されていない。画像上は、胸部単純X線および胸部CTで気腫性病変が有意に認められる気腫型COPD(肺気腫病変有意型)と気腫性病変がないか微細に留まる非気腫型COPD(末梢気道病変有意型)に分けられる。治療と管理は、重度に応じて、危険因子の除去、複数の気管支拡張薬、ステロイドの吸入、在宅酸素療法が主体となる。COPDの発症、重症化の防止のためには、個人の禁煙のみでなく、社会全体のたばこ消費量を低減することが重要である。
2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔
骨髄異形成症候群(MDS)は汎血球減少を3系統の骨髄血液細胞の形態異常を主張する疾患で、高齢者で発生頻度が増加する。我が国でも国民の高齢化とともに増加傾向にある。日常診療の中でも高齢者の原因不明の貧血では、MDSを鑑別疾患として考慮することが重要である。一方、MDSに対する治療法は確立されたものがなく、依然として輸血などの保存的療法が中心であり、有効な治療法の開発が望まれている。最近国内でも使用することができるようになった5-アザシチジンは世界で初めて第Ⅲ相臨床試験で治療効果の認められた薬剤であり、今後MDSの治療薬として期待されている。さらに、レナリドマイドはMDSの一部の症例に有用性が認められている。本講演ではMDSの診断と治療について最近の動向を概説する。
3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均
パーキンソン病治療ガイドラインは2002年に初版が発表された。その後9年が経ち、この間にドパミンアゴニストとしてプラミペキソールとロピニロールが、カテコールー0ーメチル基転移酵素(COMT)阻害薬としてエンタカポンが、新しい抗パーキンソン病治療薬としてゾニサミドの使用が可能になった。一方、ドパミンアゴニストの副作用として心臓弁膜症や突発的睡眠が注目され、その使用法については日本神経学会から「使用上の注意」も出された。近年、深部脳刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)の長期的な効果も報告され、その有効性が広く認識されるようになってきた。また、睡眠・覚醒障害、うつ、アパシー、疲労、幻覚・妄想、認知症、自律神経症状などの非運動症状に対する治療の必要性も論議されるようになった。このような状況のなか、今年4月に9年ぶりに治療ガイドラインが改訂されたので、本講演では新ガイドラインの活用のポイントを提示しながら、パーキンソン病治療の最近の考え方について解説する。
4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉
C型慢性肝炎からの肝癌の撲滅に対して、何故インターフェロン治療が必須なのか、その根拠を述べ、それに対する最新のC型慢性肝炎治療法についてお話する予定です。最近ではIL28Bやcore遺伝子の変異を調べインターフェロン治療の効きやすさを治療前に予測することができます。今後導入される治療法にはプロテアーゼインヒビターがあり、その治療効果および副作用について言及する予定です。最後にこれらのC型慢性肝炎の治療の展望についてもお話する予定です。
【平成23年秋季学術大会報告】
【平成24年新年学術大会予告】
 平成24年新年学術大会が、1月24日木曜日18時45分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催されます。テーマは「喘息死ゼロへの挑戦」です。
 呼吸器疾患対策委員会副委員長の小野容明先生が座長をされる基調講演は、喘息患者の吸入指導に関する話題を、東濃中央クリニック院長 大林浩幸先生にお話しいただく予定です。また、呼吸器疾患対策委員会委員長の西川正憲先生が座長をされる特別講演は、気管支喘息に関する最前線の話題を、杏林大学呼吸器内科主任教授 滝澤始先生にお話しいただく予定です。終了後、情報交換会の場を設けております。なお本講演会は日本医師会生涯教育講座に指定されております。
 新年学術大会は2つの講演が互いに関係する分野の話となるよう企画され、テーマの内容について深く掘り下げた理解が得られるまたとない絶好のチャンスです。
【第75回集談会予告】
【第82回定時総会時学術講演会予告】
第82回定時総会が、平成24年5月19日土曜日午後に、神奈川県総合医療会館にて開催され、引き続き定時総会時学術講演会が行われる予定です。
 従来、定時総会においては各事業委員会の活動報告や2月の集談会での優秀演題2題の発表を行い、その後の学術講演会では最新の医療に関する特別講演を拝聴することになっておりました。その内容が極めて充実しているがゆえに、長時間の拘束時間が参加者の負担となっていたことも事実です。
 来る第82回の定時総会および定時総会時学術講演会からは、2つの大きな変更が行われることになりました。
 第1点は、今期より学術Ⅱの部会の事業委員会から「禁煙分煙推進委員会」と「ジェネリック問題対策委員会」を新設の社会公益部会の事業委員会として分離させたことに伴い、社会公益部会の事業委員会の活動報告を秋季学術大会に移動し、また集談会の優秀演題の発表も秋季学術大会に移動することにより、全体の時間の短縮をはかることにしました。
 第2点は、総会および総会時講演会の企画運営に共催メーカーの関与をなくし、100パーセント神奈川県内科医学会による開催としたことです。これによって、共催メーカーの利害に配慮する必要もなく、会員の皆様が本当に聞きたいと思う講演テーマを自由に企画できるというメリットが生まれました。これからは今まで以上に多くのの先生方の声を聴いて、魅力的なテーマを企画できるものと期待しています。現在、「医事紛争問題」をテーマに企画を進行中です。
【】

2011年11月6日日曜日

平成24年新年学術大会 第82回定時総会 お知らせ


「お知らせ(平成24年新年学術大会)」 学術Ⅰ部会長 岡 正直

 平成24年新年学術大会が、124日木曜日1845分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催されます。テーマは「喘息死ゼロへの挑戦」です。
 呼吸器疾患対策委員会副委員長の小野容明先生が座長をされる基調講演は、喘息患者の吸入指導に関する話題を、東濃中央クリニック院長 大林浩幸先生にお話しいただく予定です。また、呼吸器疾患対策委員会委員長の西川正憲先生が座長をされる特別講演は、気管支喘息に関する最前線の話題を、杏林大学呼吸器内科主任教授 滝澤始先生にお話しいただく予定です。終了後、情報交換会の場を設けております。なお本講演会は日本医師会生涯教育講座に指定されております。
 新年学術大会は2つの講演が互いに関係する分野の話となるよう企画され、テーマの内容について深く掘り下げた理解が得られるまたとない絶好のチャンスです。ぜひとも多くの先生方のご参加をお待ちしております。


「お知らせ(第82回定時総会)」 学術Ⅰ部会長 岡 正直

 第82回定時総会が、平成24519日土曜日午後に、神奈川県総合医療会館にて開催され、引き続き定時総会時学術講演会が行われる予定です。
 従来、定時総会においては各事業委員会の活動報告や2月の集談会での優秀演題2題の発表を行い、その後の学術講演会では最新の医療に関する特別講演を拝聴することになっておりました。その内容が極めて充実しているがゆえに、長時間の拘束時間が参加者の負担となっていたことも事実です。
 来る第82回の定時総会および定時総会時学術講演会からは、2つの大きな変更が行われることになりました。
 第1点は、今期より学術Ⅱの部会の事業委員会から「禁煙分煙推進委員会」と「ジェネリック問題対策委員会」を新設の社会公益部会の事業委員会として分離させたことに伴い、社会公益部会の事業委員会の活動報告を秋季学術大会に移動し、また集談会の優秀演題の発表も秋季学術大会に移動することにより、全体の時間の短縮をはかることにしました。
 第2点は、総会および総会時講演会の企画運営に共催メーカーの関与をなくし、100パーセント神奈川県内科医学会による開催としたことです。これによって、共催メーカーの利害に配慮する必要もなく、会員の皆様が本当に聞きたいと思う講演テーマを自由に企画できるというメリットが生まれました。これからは今まで以上に多くのの先生方の声を聴いて、魅力的なテーマを企画できるものと期待しています。
 現在、「医事紛争問題」をテーマに企画を進行中です。ご期待ください。

2011年9月12日月曜日

4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉

4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉
C型慢性肝炎からの肝癌の撲滅に対して、何故インターフェロン治療が必須なのか、その根拠を述べ、それに対する最新のC型慢性肝炎治療法についてお話する予定です。最近ではIL28Bやcore遺伝子の変異を調べインターフェロン治療の効きやすさを治療前に予測することができます。今後導入される治療法にはプロテアーゼインヒビターがあり、その治療効果および副作用について言及する予定です。最後にこれらのC型慢性肝炎の治療の展望についてもお話する予定です。

3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均

3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均
パーキンソン病治療ガイドラインは2002年に初版が発表された。その後9年が経ち、この間にドパミンアゴニストとしてプラミペキソールとロピニロールが、カテコールー0ーメチル基転移酵素(COMT)阻害薬としてエンタカポンが、新しい抗パーキンソン病治療薬としてゾニサミドの使用が可能になった。一方、ドパミンアゴニストの副作用として心臓弁膜症や突発的睡眠が注目され、その使用法については日本神経学会から「使用上の注意」も出された。近年、深部脳刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)の長期的な効果も報告され、その有効性が広く認識されるようになってきた。また、睡眠・覚醒障害、うつ、アパシー、疲労、幻覚・妄想、認知症、自律神経症状などの非運動症状に対する治療の必要性も論議されるようになった。このような状況のなか、今年4月に9年ぶりに治療ガイドラインが改訂されたので、本講演では新ガイドラインの活用のポイントを提示しながら、パーキンソン病治療の最近の考え方について解説する。

2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔

2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔
骨髄異形成症候群(MDS)は汎血球減少を3系統の骨髄血液細胞の形態異常を主張する疾患で、高齢者で発生頻度が増加する。我が国でも国民の高齢化とともに増加傾向にある。日常診療の中でも高齢者の原因不明の貧血では、MDSを鑑別疾患として考慮することが重要である。一方、MDSに対する治療法は確立されたものがなく、依然として輸血などの保存的療法が中心であり、有効な治療法の開発が望まれている。最近国内でも使用することができるようになった5-アザシチジンは世界で初めて第Ⅲ相臨床試験で治療効果の認められた薬剤であり、今後MDSの治療薬として期待されている。さらに、レナリドマイドはMDSの一部の症例に有用性が認められている。本講演ではMDSの診断と治療について最近の動向を概説する。

1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直

1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直
COPDは可逆性の少ない進行性の気流制限を特徴とし、予防と治療が可能な疾患である。日本のCOPDの死亡率はこの30年間に約3倍に増加し、死因では第10位となった
。米国ではすでに死亡率が第4位となり、全世界では2020年に社会的経済的負担の面でCOPDが第5位の疾患となることが予想されている。日本におけるCOPDの有病率は70歳以上では17.4%と非常に高く、その90%が診断されていない。画像上は、胸部単純X線および胸部CTで気腫性病変が有意に認められる気腫型COPD(肺気腫病変有意型)と気腫性病変がないか微細に留まる非気腫型COPD(末梢気道病変有意型)に分けられる。治療と管理は、重度に応じて、危険因子の除去、複数の気管支拡張薬、ステロイドの吸入、在宅酸素療法が主体となる。COPDの発症、重症化の防止のためには、個人の禁煙のみでなく、社会全体のたばこ消費量を低減することが重要である。

神奈川県内科医学会第36回臨床医学研修講座

神奈川県内科医学会第36回臨床医学研修講座
担当 東海大学
2011年9月10日(土) 14:30- 平塚プレジールにて 共催 武田製薬

大学の進んだ医療を開業医が学ぶ機会を作る目的で始まった。

1)「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の現状と今後の対策」呼吸器内科 阿部 直
2)「骨髄異形成症候群の診断と治療 最近の進歩」血液内科 安藤 潔
3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均
4)「C型慢性肝炎の最新診断・治療」消化器内科 峯 徹哉

2011年8月9日火曜日

神奈川県内科医学会 第1回常任幹事会 ダイジェスト版


神奈川県内科医学会 第1回常任幹事会 ダイジェスト版

H日時 平成23.7.21ホテルキャメロットジャパン 司会:小林 書記:岡

1.勉強会「認知症診断のための10のポイント」渡辺廣行先生



2.中佳一会長挨拶:当会活動内容を医療関係者や患者にとって「見える化」を図りたい。今期は新たに社会公益部会をつくり在宅医療の事業委員会をたちあげたい。今秋の地区会長会幹事会で検討する予定である。



3.議題

1)承認事項

①平成2324年度部会並びに委員会編成について〔中〕:部会委員会構成をみて不十分な点があれば連絡を!

②参与について:寺内康夫先生と南信明先生。承認。

③神奈川県医師会学術功労者の推薦について〔中〕:南信明先生,遠藤茂通先生,竹村克二先生,宮島真之先生。承認。

④協賛会員募集について〔中〕:協賛会員を増やすように働きかける。すでに会員になっているところには2年間の活動をピックアップして送付する。

⑤会員増強について〔中〕:県の内科学会会員、日本臨床内科医会会員、各郡市内科学会会員などの名簿を調査して会員増加につなげる。

⑥地区会長・幹事会について〔中〕:地区会長幹事会の議題案の説明。第1地区は9/29、第2地区は10/7、第3地区は未定。第4地区は10/20、第5地区は調整中。

⑦平成23年度日本臨床内科医会関東甲信越ブロック会議について〔中〕:10/1(土)チサンホテル宇都宮にて

⑧共催について〔武 田〕:ア 肝炎対策特別講演会、イ Medical Tribune消化器セミナー   承認。

⑨忘年会会場の候補について:12/3中華街のローズホテル(30名の部屋)予定



2)報告事項

①総務部会(7/11)〔武田〕

②学術Ⅰ部会(7/7) 910日(土)1430より平塚プレジールにて臨床医学研修講座(東海大)にご参加を〔岡〕

③禁煙指導マニュアル作成委員会(7/11)〔長谷〕:マニュアル作成中。歯科医師会館に喫煙所があるので、外圧を加えてやめさせる。未成年者の喫煙予防のシステム作り。チャンピックス服用中は車の運転を避けること。

④肝炎対策委員会(7/5)〔宮本〕:肝炎対策特別講演会、肝臓病を考える病診連携の会の世話人交代予定、次回の肝炎対策講演会のテーマ、市民公開講座、肝炎リーフレット改訂版、NASHに対してなにができるか。

⑤認知症対策委員会(7/13)〔渡部〕:小田原から武井先生が新しく参加、認知症を考える神奈川の会、認知症用語解説集、医療のすき間を考える会、調査研究などを予定。

▶中山名誉会長の構想する「医療のすきまを考える会」により成年後見制について一般の人がどのぐらいわかっているかのアンケートをとりたいと思っている。認知症を考える神奈川の会の名前を借りたいと思っている。

⑥日臨内関係〔山本〕:認知症診療アンケートへの回答が非常に少ない。日臨内義援金1200万円集まったが目標の4000万円にはまだ遠い。やずやから食生活と健康に関連した研究に対して助成金の公募あり。

⑦都筑糖尿病眼フォーラム〔伊藤〕:712日開催

⑧神奈川県医師会脳卒中対策連絡協議会〔羽鳥〕:神奈川県医師会で脳卒中のクリティカルパスを作ろうとしているが困難が多い。国にも働きかけようとしている。医療再生の為の資金を有効利用しよう。

⑨義援金について〔中〕:報道されている地域と個別の被災者の状況は異なっている。報道されていないところにむしろ厳しい状況がある。831日締め切り一口5000円です。さらなる協力をお願いする。

⑩骨粗鬆症クリニカルセミナー〔山本〕:内科と整形外科での研究会。10/27()パンパシフィックホテルで開催。

⑪神奈川県医師会医事紛争特別委員会報告〔正山〕:薬剤性肝障害を起こした症例。



3)その他

▶部会組織図を見て、常任幹事で部会に入っていない人は是非参加へ。〔山本〕

▶寄付会員、協賛会員には名簿、礼状を送る。

▶名刺作成。手持ちがあり不要な人は申し出へ。

▶ジェネリック委員会の活動方針 〔北田〕:製品のバラツキがあることをどこもチェックしていない。アメリカでのトリプトファンの不純物による健康被害の例もある。チェック機構をつくらなければならない。会員や一般市民にたいして啓蒙する。

▶遠藤茂通監事 神内医の活動に協力しましょう、参加しましょう。

  

次回:第2回常任幹事会 H23.9.8(木)詳細未定