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2011年9月12日月曜日

3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均

3)「パーキンソン病の新治療ガイドラインをめぐって」神経内科 吉井 文均
パーキンソン病治療ガイドラインは2002年に初版が発表された。その後9年が経ち、この間にドパミンアゴニストとしてプラミペキソールとロピニロールが、カテコールー0ーメチル基転移酵素(COMT)阻害薬としてエンタカポンが、新しい抗パーキンソン病治療薬としてゾニサミドの使用が可能になった。一方、ドパミンアゴニストの副作用として心臓弁膜症や突発的睡眠が注目され、その使用法については日本神経学会から「使用上の注意」も出された。近年、深部脳刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)の長期的な効果も報告され、その有効性が広く認識されるようになってきた。また、睡眠・覚醒障害、うつ、アパシー、疲労、幻覚・妄想、認知症、自律神経症状などの非運動症状に対する治療の必要性も論議されるようになった。このような状況のなか、今年4月に9年ぶりに治療ガイドラインが改訂されたので、本講演では新ガイドラインの活用のポイントを提示しながら、パーキンソン病治療の最近の考え方について解説する。

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