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2014年4月19日土曜日

第31回日本臨床内科医会ランチョンセミナーテーマ2「慢性腎臓病診療と実地医家の役割」

第31回日本臨床内科医会 ランチョンセミナー テーマ2
「慢性腎臓病診療と実地医家の役割」
    聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科教授 木村健二郎先生

かかりつけ医や医師以外の医療従事者や一般住民にも理解しやすい概念に基づいて、近年提唱されたのが慢性腎臓病(CKD)である。糸球体濾過率と尿蛋白の程度によって重症度を見分けるのだが、筋肉量に影響を受けるクレアチニンの評価に注意する必要がある。我が国では1330万人(13%)のCKD患者がいると考えられているが、神奈川慢性腎臓病対策協議会(K-CKDI)の調査研究によれば32.2%の高い頻度でCKD患者が存在することが判明した。CKDの病態においては狭義の腎臓病や腎毒性物質のみならず、心血管病(CVD)の原因となる生活習慣病の因子の影響も大きい。よってCKDにおいては高血圧と糖尿病が大きな増悪因子となるため、CKD患者の高血圧は厳格な管理が必要とされる。そのために聖マリ医大では多職種による集学的医療を行い成果をあげている。最近保険適応となったL-FABPはCKDのバイオマーカーとして有用である。

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