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2012年10月25日木曜日

神奈川県内科医学会のあゆみ


「神奈川県内科医学会のあゆみ」

【はじめに】
 神奈川県内科医学会の主要な5つの講演会は、5月の「定時総会時学術講演会」、9月の「臨床医学研修講座」、11月の「秋季学術大会」、1月の「新年学術大会」、2月の「集談会」です。それらの歴史と内容について概略をまとめます。なお、神奈川県内科医学会の現在の姿については「神奈川県医師会報」平成24年8月号の「分科会だより」をご参照ください。

【定時総会時学術講演会と秋季学術大会】
 神奈川県内科医学会の創設は1967年2月です。
 第1回総会は1967年2月19日に県医師会館で行われ、引き続き一般演題22題が発表されました。その翌年より総会は11月に行われ、会議の後一般演題と特別講演が行われるというスタイルが続きました。会の発展に伴って総会の開催も増え、1975年より5月に「定時総会」11月に「秋季学術総会」という形に変更されました。「定時総会時学術講演会」では最新の医療に関する特別講演を、また「秋季学術総会」では高齢者医療に関するものをテーマに企画されています。
 「定時総会時学術講演会」では、学術Ⅱ部会の事業委員会の活動報告と、会員の希望を反映した医学・医療にとどまらない広い範囲からの講演を企画しています。2012年5月19日に行われた平成24年度定時総会時学術講演会では「医事紛争に立ち向かう」をテーマに弁護士・大学病院・開業医のそれぞれの立場からの講演と討議が行われました。来年度の定時総会時学術講演会(2013年5月25日)も、今まで以上に多くの先生方の声をお聴きして、魅力的な講演会を企画していきたいと思います。
 「秋季学術総会」は横浜市内で開催しておりましたが、横浜以外の県内各地区にて開催してもらいたいという要望がありましたので、2010年11月20日には藤沢市内科医会の主管で藤沢市グランドホテル湘南で開催され、2011年11月19日には横須賀内科医会の主管で横須賀セントラルホテルで開催されました。また2011年より名称も「秋季学術大会」と変更されました。来る2012年11月17日(土)14時30分より川崎日航ホテル8階にて、第2地区川崎内科医会の主管(大会長 鶴谷孝先生)で秋季学術大会が開催されます。社会公益部会の事業委員会の活動報告と集談会の優秀演題の表彰・講演が行われ、記念講演として「認知症疾患への対応について、診療および病診連携の立場から」を東海大学医学部付属大磯病院病院長 吉井文均先生にご講演いただく予定です。

【集談会】
 神奈川県内科医学会創設翌年の1968年6月には、診療を中心とした地域内科医会相互の理解・連携に通じる「集談会」が発足し、県下5地区をまわりながら、2012年で75回を重ねています。初めのうちは年に2回「集談会」が行われていました。ここ数年は、参加数・演題数ともに増加しておりますが、さらに活発化する目的で、発表演題の中から2題の優秀演題を選定し、5月の定時総会時講演会で表彰するとともに講演をいただいておりましたが、2012年より優秀演題の表彰と講演を「秋季学術大会」に移動しました。来る2013年2月9日(土)15時30分より横浜駅東口横浜崎陽軒にて、第76回集談会が横浜内科学会の主管で開催されます。特別講演を虎ノ門病院内分泌代謝科部長竹内靖博先生により「カルシウム代謝と骨粗しょう症」に関してお話いただく予定です。「集談会」は会員の知識の向上のみならず、各地区の会員同士の交流をはかることも目的のひとつです。

【臨床医学研修講座】
 神奈川県内科医学会創設当初の1971年から1974年にかけて、以前からの横浜市立大学医学部に加えて、北里大学医学部、聖マリアンナ医科大学、東海大学医学部が相次いで県内に開設されたこともあり、当会員と大学との連携による生涯教育の機会の充実を目指し、「臨床医学研修講座」が1974年6月にスタートしました。その後4大学回り持ちで定期的に開催され、2012年で37回を重ねております。本会は大学と地元の地域内科医会の企画のもと、研修講座を担当する大学で開催されていましたが、大学のキャンパス内の会場へのアクセスの問題により、近年参加者数が伸び悩む傾向があったため、地域の主要な駅に近いアクセスのよい会場での開催に変更されました。2010年9月18日には第5地区北里大学担当で相模大野駅「ホテルセンチュリー相模大野」にて、2011年9月10日には第4地区東海大学担当で平塚駅前「平塚プレジール」にて、2012年10月20日には第1地区横浜市立大学担当で「市民総合医療センター」にて開催されました。本会は、大学病院の先生方と医師会の先生方が直接話をする貴重な機会となります。病診連携の推進のためにも多くの先生方の積極的な参加が期待されます。

【新年学術大会】
 1991年1月17日より「新年学術大会」が開始されました。この講演会では、内容が互いに関係する2題の特別講演が行われ、テーマの内容について深い理解が得られるよう企画されています。2012年1月24日木曜日18時45分から21時まで、横浜駅西口前の横浜ベイシェラトン&タワーズ5階「日輪」にて開催の「新年学術大会」のテーマは「喘息死ゼロへの挑戦」でした。基調講演「患者吸入指導のコツと吸入デバイス操作法のピットホール」を、東濃中央クリニック院長の大林浩幸先生に、特別講演「喘息治療のup to date」を、杏林大学呼吸器内科主任教授の滝澤始先生にお話しいただきました。平成25年新年学術大会は、来る2013年1月17日に横浜ベイシェラトンホテル&タワーズにて開催の予定です。今回は肝炎対策委員会の宮本京委員長の企画により、「B型肝炎の今を知る」のテーマのもと2つの講演を予定しています。「わが国のB型肝炎:最近の動向と特徴」を慶応義塾大学薬学部教授 齋藤英胤先生に、「B型肝炎ウイルスと炎症と発癌~治療戦略は如何に~」を東海大学医学部教授 峯徹哉先生にご講演いただきます。

【おわりに】
 これらの講演会の企画運営にかかわる神奈川県内科医学会学術Ⅰ部会は平成22年度まで部会長をされた伊藤正吾先生の後を岡が引き継ぎ、平成23年度より新たな体制で活動を開始しました。今までの長い歴史のある講演会に新たな変更や発展を加えながら、5つの基本講演会を開催していきたいと思います。今後とも、神奈川県内科医学会本体事業である学術Ⅰ部会の講演会開催にご協力とご参加をお願い申し上げます。

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