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2012年7月19日木曜日

神奈川県医師会報2012年8月号 分科会だより

神奈川県医師会報2012年8月号 分科会だより

神奈川県内科医学会の創設は1967年2月19日で、神奈川医学会の最大の分科会として、2012年7月現在、中佳一会長のもと1693名の会員数となっています。本会は内科医をはじめ、内科診療を行う他科の医師も含めた分科会であり、種々の活動を展開しています。本会の活動の中核をなす3つの部会の活動内容について簡単に触れたいと思います。(以下敬称略)
1.学術1部会(部会長 岡 正直)
5つの基本集会の概要と最近の企画について簡単に紹介します。
1-1.定時総会時学術講演会(5月)
定時総会に引き続いて行われる講演会で、最新の医療に関する特別講演を中心に企画されています。学術2部会の委員会報告に続いて、2012年は「医事紛争に立ち向かう」というテーマで開催されました。今後さらに取り上げるテーマの幅を広げながら、会員の「実はこれが聴きたかった」講演会をめざして企画していきます。
1-2.臨床医学研修講座(例年9月)
当会員と大学との連携による生涯教育の機会の充実を目指し、県下4大学(横浜市立大学医学部、北里大学医学部、聖マリアンナ医科大学、東海大学医学部)回り持ちで、地域の主要な駅に近いアクセスのよい会場で定期的に開催されています。2012年は横浜市立大学の担当で10月20日土曜日14時30分より市民総合医療センター6階会議室にて「市民医療向上への取り組み」をテーマに開催されます。
1-3.秋季学術大会(11月)
神奈川県下5地区回り持ちで高齢者医療に関するテーマで企画されています。2012年は川崎市内科医会の担当で11月17日土曜日15時より川崎日航ホテルにて開催されます。社会公益部会の委員会報告と2012年2月の集談会の優秀演題講演に続いて特別講演が行われる予定です。
1-4.新年学術大会(1月)
この講演会では、内容が互いに関係する2題の特別講演が行われ、テーマの内容について深い理解が得られるよう企画されています。来年2013年1月17日木曜日、横浜ベイシェラトンホテル&タワーズにて、近年診断と治療に大きな進歩が見られる肝臓疾患についての講演が予定されています。
1-5.集談会(2月)
日常診療を中心に地域内科医会相互の理解・連携に通じる発表の場として、県下5地区を回りながら開催されています。ここ数年は、参加数・演題数ともに増加していますが、さらに活発化する目的で、発表演題の中から2題の優秀演題を選定し、秋季学術大会で表彰するとともに講演をいただいております。来年2013年2月9日土曜日15時30分より、横浜内科学会主管で横浜駅東口崎陽軒本店にて開催されます。一般演題のあと17時より「骨粗しょう症」に関する特別講演が予定されています。
2.学術2部会(部会長 松葉育郎)
5つの事業委員会の最近の活動内容について、箇条書きにて簡単に紹介します。
2-1.神奈川糖尿病対策委員会(委員長 松葉育郎)
1)糖尿病神経障害の実態調査の2次解析
2)神奈川県眼科医会との連携による糖尿病眼合併症対策
3)糖尿病腎症対策講演と神奈川CKD対策委員会による調査研究
4)県民向け糖尿病講演会の企画
5)インスリン外来導入法の普及、DPP-4阻害薬にかかわる調査研究
2-2.神奈川肝炎対策委員会(委員長 宮本 京)
1)「肝臓病を考える病診連携の会-肝癌撲滅を目指して」講演会を年2回開催
2)肝臓病特別講演会、市民公開講座など企画・開催
3)小冊子「これだけは知っておきたいC型肝炎・B型肝炎の知識」の刊行
2-3.神奈川認知症対策委員会(委員長 渡部廣行)
1)「認知症を考える神奈川の会」講演会を年1回開催
2)認知症用語集の作成・刊行
3)クリニカカル・カンファレンスの開催
4)「生活習慣病とアルツハイマー型認知症との関連」に関する調査研究
2-4.神奈川高血圧・腎疾患対策委員会(委員長 佐藤和義)
1)「神奈川高血圧スタディ」神奈川県下における高血圧患者治療の実態調査
2)非糖尿病患者におけるCKDの実態調査
2-5.神奈川呼吸器疾患対策委員会(委員長 西川正憲)
1)「ぜんそく症状ゼロ プロジェクト」を啓発する学術講演会の開催
2)コメディカルを含め情報共有し、喘息に対するチーム医療のスキルアップを
3)「神奈川県下喘息マップ」を作成し、神奈川県「喘息死ゼロ作戦」との連携をはかる
4)喘息のみならず「咳」にかかわる市民公開講座などにより、一般の人々の理解を深める
3.社会公益部会(部会長 長谷 章)
3つの事業委員会の最近の活動内容について、箇条書きにて簡単に紹介します。
3-1.神奈川禁煙・分煙推進委員会(委員長 長谷 章)
1)禁煙医療に関係する書物・DVDの作成(「今日からできるミニマム禁煙医療」、禁煙指導のための実践DVD)
2)禁煙外来における動機付け面接法、認知行動療法の応用に関する講習会の開催
3)タバコ対策エキスパート養成のための講演会の開催
4)神奈川県公共的施設禁煙条例の制定・施行後の県民の禁煙支援(かながわ卒煙塾の講師派遣)
3-2.ジェネリック問題対策委員会(委員長 北田 守)
1)会員へのジェネリックに関する知識の周知
2)看護協会、歯科医師会、薬剤師会との情報共有
3)市民公開講座の開催
4)安心して使用できるジェネリック医薬品の情報収集
5)日本臨床内科医会との協働
3-3.在宅医療委員会(委員長 久保田 毅)
1)会員への在宅医療に関する知識・情報の周知
2)行政、病院協会、薬剤師会、歯科医師会、看護協会、介護事業所、ケアマネジャー等との情報共有
3)市民への在宅医療に関する講演会の開催
4)長期的に継続できる在宅療養支援診療所の運営に関する検討
5)在宅医療をめぐる社会的問題の検討
6)若年の外傷後遺症患者や、障害児が15才以上になった後の医療・生活援助のあり方の検討
4.おわりに
新しい委員会が2つ設けられることになりました。ひとつは、シニア会員の豊富な経験とノウハウを生かし、今までの本会の活動の隙間を埋め社会公益のため尽力する(仮称)「シニア委員会」と、もうひとつは、東日本大震災体験を風化させないため災害対策を中心としてさまざまな危機管理を調査・提言し、講演会などを開催する(仮称)「危機管理委員会」です。本会の活動はさらに広がりを見せておりますが、それを支えるためにはさらに多くの会員の参加が必要です。ぜひ本会ホームページ(http://kanagawamed.org)やツイッター(http://twitter.com/kanagawamed)をごらんいただきまして、ご入会のほどお願い申し上げます。
                                                             (文責 神奈川県内科医学会学術1部会長 岡 正直)

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