「部会・委員会より」肝炎対策委員会 委員長 岡 正直
【はじめに】
今世紀に入り、我が国の多くのC型慢性肝炎・肝硬変患者が発がんの時期に達し、年間約3万人が肝がんにより死亡する状況にありました。臨床の現場において慢性肝炎と肝硬変・肝がんの知識を啓発し病診連携を進めるため当委員会は平成14年に発足しました。当初その活動の中核は、神奈川県立がんセンター顧問多羅尾和郎先生と神奈川県内科医学会会長中山脩郎先生のお力で平成16年に始まった「肝がん撲滅を目指す病診連携の会」(のちに「肝臓病を考える病診連携の会」と改名)のサポートを行うことでした。平成21年に多羅尾先生が委員長になられてから活動の幅が広がり、肝炎対策特別講演会の開催、市民公開講座の共催、小冊子「これだけは知っておきたいC型・B型肝炎の知識」の定期発行やウイルス肝炎患者掘り起こし事業まで活動の幅が広がってきています。
平成14年~平成20年 委員長 岡 正直
平成21年~平成22年 委員長 多羅尾和郎
平成23年~平成25年 委員長 宮本 京
平成26年~ 委員長 岡 正直
【肝臓病を考える病診連携の会】
~代表世話人 中山脩郎、多羅尾和郎~
・第6回「肝がん撲滅を目指す病診連携の会」平成19年6月16日(土)崎陽軒本店
特別講演1「C型肝硬変の肝発がんにおける持続炎症の役割」神奈川県立がんセンター元所長 多羅尾和郎先生
特別講演2「肝細胞癌に対する内科的治療と将来の展望」横浜市立大学附属市民総合医療センター院長 田中克明先生
・第7回 平成19年12月1日(土)川崎市立多摩病院
特別講演1「肝癌に対する外科治療」聖マリアンナ医科大学消化器一般外科教授 大坪毅人先生
特別講演2「肝癌診療の現状」川崎市立多摩病院副院長 鈴木通博先生
・第8回 平成20年6月28日(土)セントラルホテル(横須賀)
パネルディスカッション「病診連携による肝炎・肝がん治療の実態」
横須賀共済病院 池田隆明先生、小磯診療所 磯崎哲男先生、大船中央病院 高塚健太郎先生、済生会横浜市東部病院 山室 渡先生
・第9回 平成20年10月25日(土)平塚プレジール
特別講演「肝がんはどのように育つのか。またその撲滅のためにはどのような工夫があるのか」東海大学医学部消化器内科教授 峯 徹哉先生
・第10回 兼「第65回さがみリバーカンファレンス」平成21年6月6日(土)相模原南メディカルセンター
講演1「相模原市の診療所における慢性肝疾患治療の現状と肝細胞癌に対する病診連携ガイドラインの提案」浅葉宣之先生
講演2「肝癌検索のための腹部CTで骨盤内腫瘍が指摘された症例」松永敬二先生
講演3「若年性肝細胞癌症例」古田一徳先生
講演4「HBs抗原消失後に肝細胞癌が発症したB型肝硬変の1例」中村陽子先生
講演5「C型肝炎ウイルス患者の治療」高野靖悟先生
・第11回「肝臓病を考える病診連携の会」(会の名称変更)平成21年11月28日(土)TKPコンカード横浜ビジネスセンター
特別講演「肝硬変・肝癌に進行する脂肪肝:NASH」東京女子医科大学消化器内科教授 橋本悦子先生
・第12回 平成22年6月12日(土)ホテル精養軒
特別講演「肝癌診断および治療法の現状」川崎市立多摩病院副院長 鈴木通博先生
・第13回 平成22年11月27日(土)セントラルホテル(横須賀)
特別講演「B型慢性肝炎 どのような症例をどのように治療すべきか」武蔵野赤十字病院消化器科部長 黒崎雅之先生
・第14回 平成23年5月21日(土)平塚プレジール
特別講演「C型慢性肝炎治療のup to date」東海大学医学部消化器内科学教授 峯 徹哉先生
・第15回 兼「第76回さがみリバーカンファレンス」平成23年11月26日(土)相模原市南メディカルセンター
特別講演「肝細胞がん治療 局所治療から分子標的薬治療まで」北里大学医学部消化器内科学 中澤貴秀先生
~代表世話人 宮本 京、岡 正直~
・第16回 平成24年6月16日(土)TKPガーデンシティ横浜
特別講演「肝臓病のプライマリケアと病診連携 肝機能検査を中心に」済生会神奈川県病院消化器内科 副院長 山室 渡先生
・第17回 平成24年12月8日(土)ホテルKSP(川崎市)
特別講演「B型肝炎 一般医家が知っておきたい最近の話題」東京大学大学院医学系研究科 生体防御感染症学講座准教授 四柳 宏先生
・第18回 平成25年6月29日(土)セントラルホテル(横須賀)
特別講演「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)のすべらない話」京都府立医科大学大学院医学研究科 消化器内科学講師 角田圭雄先生
・第19回 平成25年11月16日(土)平塚プレジール
特別講演「B型慢性肝炎・C型慢性肝炎に対する最新治療」東海大学医学部消化器内科学教授 峯 徹哉先生
・第20回 兼「第91回さがみリバーカンファレンス」平成26年6月7日(土)相模原南メディカルセンター
特別講演「新しい肝臓病の治療薬に関して インターフェロンなしのC型肝炎治療も含めて」北里大学東病院消化器内科 日高 央先生
・第21回 平成26年10月18日(土)新横浜プリンスホテル
特別講演「新しい時代を迎えたC型慢性肝炎治療」京都府立医科大学消化器内科学教授 伊藤義人先生
・第22回 平成27年6月27日(土)川崎市中原休日救急診療所会議室
特別講演「C型肝炎治療の現状 IFN freeの時代の到来」川崎市立多摩病院院長 鈴木通博先生
・第23回 平成27年10月24日(土)横須賀セントラルホテル
特別講演「multi-DAA時代のC型肝炎治療:現況と新たな課題」北海道大学大学院医学研究科 内科学講座消化器内科学分野教授 坂本直哉先生
【小冊子 これだけは知っておきたいC型肝炎・B型肝炎の知識】
急速に進歩する肝炎治療の新情報をすばやく、わかりやすく、より多くの治療者にお伝えするための委員によって分担執筆された小冊子です。実際の診療に役立つ内容とするため、医学的な内容に加えて、保険請求上の注意点や肝炎治療の医療費助成制度などの情報も載せているため、特徴ある冊子になっていると思います。
1)平成21年 初版
2)平成23年 改訂版
3)平成25年 改訂版
4)平成27年 改訂版
【ウイルス肝炎患者掘り起こし事業】
「横浜内科学会 肝疾患管理病診連携ガイド」(永井一毅先生)
非肝臓専門医あるいは職域において、気づかれないまま放置されている肝疾患患者を発見し治療に導くための病診連携ガイドを開発し、これを使用して臨床データ集積を行いました。
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